お寺のオバサンのひとりごと

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負けて本願に帰す

2010年03月06日 | 仏教
  利井明弘 師 「でや、うまいやろ」 探究社

 利井先生のお寺 常見寺さんの法話集です。

 その中で、山本仏骨先生 の 言葉を紹介されておられます。

 「負けて本願に帰せ」

 山本和上が若い僧侶がたに、こう言われた。
「お前たちは、横綱と相撲を取って、百回に一回でも勝てると思うか」
「そんな百回どころか、一回でのびてしまいます」
「そうじゃろう、阿弥陀さんと智慧くらべするな。負けて本願に帰せ

 また、利井明弘先生の曾祖父さまの言葉も書かれておられます。

 「無我とは、我 はからい が、仏の はからい に負けて、仏の はからいの勝った時をさすのである」
 「勝とうとすると 力もいるし骨も折れる。しかし、一旦負ける気になれば 力も入らぬ骨も折られぬ、その心安さは比類がない。されば、真宗は 我が折れ 我が負け、我がなくなった時に はじめて 如来の大悲が頂けるのである」

 如来の大悲 とは、阿弥陀如来の大きな慈悲のこころ、私に寄り添ってくださるこころ「本願」のことです。

 自分の容貌すら客観的に見る力のない私なのですから、自分の頭で考える世界は、実に客観性がない・・・
 
 負けて本願に帰す とは、 自分の危うい主観(思い込み)を捨て、真如(はたらき として、私にわかりやすく現れてくださったのが、阿弥陀如来・南無阿弥陀仏)に帰依する(まかせる・ゆだねる)ことだと、しみじみ味わっております。

 
  


コメント (4)
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