散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

またも東京(5)

2016年06月25日 12時56分52秒 | ART
有楽町から上野に移動し、まずは東京国立博物館「ほほえみの御仏」展へ。意外と博物館入口が混雑している。まずは券を買うのに50人くらいの列に並んだのだが、常設展のみの列と古代ギリシャ展の列は人が少なく、「ほほえみの御仏」展の列だけ人が多い。窓口の個数配分が悪いのではなかろうか。

何とか入場券を購入した後に、私ははじめてお目にかかる手荷物検査をやっているではないか。要人が来日しているわけでもなく、これは「ほほえみの御仏」展が「日韓国交正常化50周年記念」の特別展だからということなのだろうか。



パソコンやら何やらを鞄に入れ、若干怪しい私だったが、検査そのものはすぐ終了。やっと会場に入ることができた。

■東京国立博物館「ほほえみの御仏」。
「半跏思惟像」:まずは中宮寺門跡の国宝仏である。以前、中宮寺で見たことがあるのだが、今回はガラスケース越しとは言え、かなり接近してみることができる。そうなると肌合いの様子も良く分かるし、背中姿も見ることができ、いろいろ発見があった。この仏像、黒光りしているので遠目には金属製かと思えるくらいなのだが、近くに寄ってみれば、まさに木造。その辺が良く分かるのである。角度は仏像を右斜め前から見るのが一番良いように思えた。手前の右手に加え、左手のラインが中性的を越えて、なまめかしい感じがするのだ。
「半跏思惟像」:次は韓国国立中央博物館の韓国国宝仏である。こちらは頭部が大きく、若干ユーモラスな感じにデフォルメされた像のように見える。高さが83センチと若干小さい感じだが、何となく可愛らしさのある仏像であった。



展示は何ともいさぎのいい2点限り。特に中宮寺仏の方は人だかりになっているが、20分程度で最前列でもぐるりと一周してみることができる。

続いて常設展を急ぎ見て回る。今回は本館に加え、平成館の考古展示室も久しぶりに見て回ったので、時間がかかった。常設展の途中、特別公開「新発見! 天正遣欧少年使節伊藤マンショの肖像」があった。

ドメニコ・ティントレット「伊藤マンショの肖像」:これが世界初公開となる作品。伊藤”セクシー”マンショとミドルネームをつけたくなる顔立ちは、プロモーションによってはアイドルとしても行けるのではあるまいか。


→確か、18歳の時の肖像画だったと思う。

続いて、比較的最近できた「びわ湖長浜 KANNON HOUSE」へ。どんな施設なのか良く分かっていなかったのだが、静かな館内には長浜紹介の映像が流れ、関連書籍がある。そして「川道町 尊住院 聖観音立像」が展示されていた。



昼過ぎになったので、ここで昼食をとろう。

またも東京(4)

2016年06月25日 09時53分54秒 | 旅日記
昨日は遅くまで飲んで、寝るのも遅かったが、最悪のダメージとはならずに7時起床。少しぼんやりしてから昨日買い忘れた朝食を買いに出る。8時過ぎにいなり&おむすびセット、海苔の味噌汁で朝食。そういえば、今朝は荒天も予想されていたが、雨は降っていないようだ。



あまり早い時間に出発してもしょうがないので、新聞を読んだりしてダラダラした後、10時前にホテルを出て、上野に向かう。



今朝は大雨という話もあったが、何とか曇りにとどまり、傘を差さずに出発だ。

またも東京(3)

2016年06月25日 01時38分14秒 | 飲み歩き・東京
朝食は昨日買っておいたハムカツサンドとオニオングラタンスープ。8時に出れば余裕で会社に着くので、割とのんびり出勤となる。

仕事中の話は省略するが、ほとんどが会議というつらい一日であった。昼食は社員食堂で鶏肉のバジル炒めかけご飯と味噌汁。しかし、社員食堂でこんなメニューがあるんだね。思わず注文してしまったよ。それから精算は社員証でできるのだ。本社はすごいね。

仕事終了後、珍しく東京に来たので(今週2回目だが)、関係の方が一席設けてくれるということで、門前仲町の「US」へ。パーティールームのような3階に上がり、まずはビールで乾杯。食べ物は最初に納豆と海鮮ぶつ切り(うに、マグロ、他)と卵をあえて、海苔に来るんで食べるものが出てきた(ばくだん、というのかな)。

「北海道の人にこんなの出して大丈夫かな?」といわれたが、そんなに普段からいい物を食べているわけではない。これは十分に美味い酒のつまみだ。途中から芋焼酎のソーダ割り、ウーロン茶割りに切り替える。

他にも刺身盛合わせ、出し巻き卵、ごぼうスティック・カキフライ・レンコン揚げ、角煮、寿司ということで、しまいにはすっかり腹一杯になってしまった。



次は、やっぱりここから「次は一人で」というわけには行かないよね。2軒目の洋風居酒屋「J」へ。ここではタコのアヒージョ、ピザなどを軽めにつまんで、ワイン(白、白、赤)を飲む。人見知りの私もやっと口がほぐれてきて、新潟出身の人が2人いるのをいいことに、イタリアンや万代バスセンターのカレー、ぽっぽ焼の話で盛り上がった。



午前1時を過ぎて、最後はM部長にタクシーでホテルの近くまで送ってもらう。午前2時前にやっと就寝。

またも東京(2)

2016年06月23日 21時32分53秒 | 飲み歩き・東京
神田から有楽町へ、さらにそこから銀座1丁目に向かい、この辺で何か食べようということで、さまよった結果、久しぶりに見かけた「YT」に入ってみる。東京に来て名古屋の味というのもなんだが、あの独特の食文化には癖になるものがある。

まずはグラスビールを注文。ちょっとした通しということで、豚肉の時雨煮がやってくる。



甘辛い時雨煮を食べながら、まずはロース串かつを食べる。味噌ダレに辛子、七味、すりゴマと風味を変えながら食べるが、見た目の茶色とは違い、至極あっさりした味。やっぱりこれがいいのだ。



次は長珍という日本酒を頼み、特製焼豚を行こう。これはこってりした味わいで、酒のつまみにはもってこいだ。





後一品、何がいいかなあ…。つまみの中から豚肉アスパラ巻きを注文。これはアスパラのさっくりした味わいがいい。酒も飲み干して、ご飯ものは食べなかったが、このくらいでホテルに行くとするか。





先日のホテルよりかなり快適なホテル(予約が早かったので値段はかなり安い)で、平和に就寝。

 

またも東京(1)

2016年06月23日 20時09分19秒 | 飲み歩き・東京
今週2回目の東京行きである。前回は土曜日から月曜日にかけて東京に行き、翌日普通に仕事という辛い日程だったのだが、今回は木曜日出発の土曜日帰宅。幸い、翌日曜日は完全休養日ということになっている。しかし、3週連続札幌を離れるというのも珍しく、今月はほとんど札幌市内のギャラリー巡りができていない。まあ、私が見て回ったからと言ってどうなる札幌のアートシーンでもなかろうが。

さて、今日は早朝ではなく、仕事の途中から移動開始。大谷地から空港バスに乗り込んだが、乗車4名とガラガラ。快適に空港に到着した。

しかし、東京行きの飛行機は満席。荷物をいくつも持ち込む迷惑な人間も多く、全員乗り込むのには時間がかかり、結果的に15分遅れで羽田到着となった。そうか、「飛行機の機内に持ち込む手荷物は1個にしよう(空港で買ったお土産袋くらいは許すけど)委員会」を招集しなければならないな。

羽田空港からモノレールで移動し、浜松町から山手線で神田に移動。

明日の夜は予定がありそうなので、今日のうちにいつものバー「H」に行っておくことにしよう。4日ぶりの来訪なので店主に驚かれたが、まずはジンソニックで一杯。今日の東京は比較的気温が低いが、湿度は高い。ジンソニックを飲んでさっぱりだ。



2杯目はスイカがあるということなので、今年初のスイカカクテル。ロンサカパ23+スイカ+スイカリキュールのカクテルをいただく。最初は青臭さ、次第にラムの甘さが感じられてくる味わい。



3杯目はグレンフィディック15とフランジェリコのカクテル。オーソドックスなグレンフィディックも15年物は結構コクがある。そこにフランジェリコのナッツの香りが絡み合う、大人の味わいだ。



最後にバックバーにあるPURE MALT赤(宮城峡)があったので、これは久しぶりと頼んでみると、「大丈夫ですか? 1ショット3000円になりますが」とのこと。いや、それは大丈夫ではない。あわててハーフショットにしてもらった。



久しぶりに飲むPURE MALT赤は程よく優しいモルトの味わい。もうお目にかかることは無いだろうボトルなので、ここで味わっておけて良かった。しかし、昔はごく当たり前に手に入ったんだけどね(私の家には今、PURE MALT黒がある)「じゃ、また」と店主に挨拶をし、店の外へ。湿度が高く、雨が降りそうな感じがかなりする。


20160622最近読んだ本

2016年06月22日 23時24分31秒 | 読書
■「人生エロエロ」みうらじゅん
確かに、人生の大部分いやらしいことばかり考えてきたとはいえる。

■「天皇諡号が語る古代史の真相」関裕二
「神」や「武」という文字が諡号に入っている天皇についての話。

■「O.tone vol.92」
クラフトビールの店特集。確かに札幌でもかなり増えているね。創作の庭は山田良「海抜ゼロメートル/石狩低地帯」。

■「ヴァマス来訪 ペリーローダン522」エーヴェルス、フランシス

■「帰還兵の戦場2」ギャビン・スミス

■「酒の細道39」ラズウェル細木
これは東京で読む。

■「気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている」村瀬秀信
私が行ったことのない有名チェーン店(北海道にあるもの)は、CoCo壱番屋、シェーキーズ(あるんだっけ?)、牛角、築地銀だこ、バーミヤン(今は無くなったらしい)、リンガーハットというところか。

勉強会後

2016年06月22日 22時32分08秒 | 飲み歩き・すすきの界隈
恒例の勉強会後の飲み会。今回は6名と少な目だが、普段はあまり参加されない人、しかも(私より)若い女性だったので、ちょっと嬉しいかも。ということで女性にも人気のありそうな居酒屋「K」へ。

飲んだものはビール、焼酎、梅酒も試してみた。食べたものは牛たたきカルパッチョ風、燻製盛り合わせ、玉子焼き、ホッケ焼きなど。

無事に1次会を終了し、次は一人離脱して久々のバー「ng」へ。結構久しぶりに会うT氏に秋田の超強気バーの顛末を聞いてもらいながら、1杯目はモスコミュール。



2杯目はジン+GET27+アドヴォカート+? のカクテル。大人のミルクセーキ(ミント風味)という感じの味わいだった。明日からまた大変なので、今日はこの2杯で帰宅。

 

慌ただしい東京(11)

2016年06月20日 22時13分37秒 | 飲み歩き・東京
仕事の話はもちろんここに書くわけにはいかないのだが、無事終了した。予定通り16時終了で、ここから札幌に戻るのだが、これはもしかして若干の空き時間ができたのではないか?

ということで、札幌方面に向かう人たちとは別れ、急ぎ神田へ。そう、久しぶりで神田のバー「H」へ。まだ明るいうちの一番目の客となった。久しぶりの訪問の挨拶をして、1杯目はオリジナルの茗荷と大葉のカクテルから。



おお、和風の風味がほんのり漂ってくるカクテルだ。途中で箸が出てきて「お好きな方は茗荷と大葉をつまんで食べます」ということなので、食べてみた。刺激のあるおつまみ付きというところか。

2杯目はテキーラ+抹茶+GET27+レモンのカクテル。抹茶はリキュールではなく、本物の抹茶をお湯で溶いてから冷ましたものなので、甘さは増えずに苦さを出しているのだ。



3杯目はカリラ12年を使ったロブロイ。しっかりした香りと味で締めにちょうどいいカクテルだった。



お店には新人Uさんが入店した模様。次はいつ行くことができるかな?



この後、急ぎ山手線に乗り、浜松町からモノレールで羽田空港へ。飛行機の中で簡単な軽食を取り、後は爆睡。



新千歳空港からは電車の時間もちょうど良く、思ったよりは少し早く帰宅することができた。本日の歩数は10,267歩。

慌ただしい東京(9)

2016年06月19日 22時05分02秒 | 飲み歩き・東京
1軒目はもう少し軽めにしようと思っていたが、意外と食べたね。次もずいぶん迷ったが、ちょい飲みということで、北海道には無い中華料理チェーン「H」へ。

この店もちょい飲みを薦めているようで、ハイボールと三品盛り合わせというおつまみセットを注文。三品の中身は、焼鳥ネギ和え(また鳥だった)、キムチ、メンマというものだ。

 

店内にはなんと飲み会をやっているらしい団体もいるが、ほとんどの人は夕食を取っているのだろう。私も隅っこの席に座り、ひそやかに一杯やって終了とした。



しかしまだ時間が早いなあ。こちらも北海道にはない「Fそば」でもちょい飲みをやっているようだ。腹が一杯だが、もう一軒行くか。

酒メニューを見ると、ちょい飲みセットのようなものには枝豆が入っており、魅力が無い。よって単品でハイボール、つまみ、天ぬき(かき揚げ)を注文することにした。つまみというのは200円なのだが、何が選べるのかな? 店に食券を出すと、説明がかなり分かりにくかったが、玉子焼きを選択。

ちょっと待つと私の注文の品がそろった。しかしこういう店で天ぬきがあるというのはすごいね。揚げ置きのかき揚げにそば汁をかけただけのものだが、これが110円というのも安価で嬉しい。



玉子焼きは冷え冷えで少々硬かったが、ま、こんなもんだろう。もう限界まで満腹となり、時間もまだ19時なのだが、ホテルに戻る。



ホテルではこの記事を作成し(仕事のためパソコンを持ってきている)、シャワーを浴びた後でジムビームで一杯。明日は仕事だ。早く寝るようにしよう。

本日の歩数は20,728歩。

慌ただしい東京(8)

2016年06月19日 17時59分59秒 | 飲み歩き・東京
朝から4つの展覧会を回ると、さすがに限界だ。どこかで一杯と行きたいが、日曜日だからなあ。とりあえず、有楽町から山手線のガードに沿って新橋方面へ。

開いている店が限定されており、かつ時間も早いせいか、混雑している店と空いている店の両極端に分かれているように思える。どうにも入りづらい店が多く迷走していると、目の前に焼鳥の「TG」の文字が突然現れた。

そうか、この店は新橋店もあったかということで、地下に降りて店に入ると、幸い席が空いていた。何となく落ち着いた雰囲気が好ましい。まずはビールを注文。通しがやってきたが腹が減っており、一瞬で食べてしまう。



まずは焼鳥5種セットを注文。思ったほど時間がかからずやってきたセットは、鳥、レバ、ねぎ間、鳥しし唐、つくねのタレ味である。味を聞かれたが、「お店のお勧めで」と言っておいたところ、タレとなったらしい。疲れているから、甘めのタレの方が良いだろう。



早速食べると、そう、ここの鳥はあっさりした感じなんだよね(過去、銀座店でも同じ感想だった)。とはいえ、昨日は魚メインだったし、今日は疲れもあるし、やっぱり肉だ。一番の好みはつくねだったか。

続いてなんこつ焼、手羽先焼を注文し、塩味を堪能。途中からレモンをかけるのも、相性が非常に良かった(普段はあまりかけない)。

 

沢の鶴燗酒も注文し、最後は鴨焼と鳥スープでしめよう。鴨は脂が強めでネギとの相性がことのほか良い。熱々の鳥スープを飲んで、終了。そこそこ満腹感も出てきた所で、次に行こう。

 

そういえば、お店の人の印象が大変良かった。こういうちょっとしたことで、疲労が回復する。


慌ただしい東京(7)

2016年06月19日 16時53分52秒 | ART
地下鉄で二重橋へ移動。次は東京ステーションギャラリー「川端康成コレクション伝統とモダニズム」である。

古賀春江「煙火」:何点か古賀の作品がある中では最大のもの。川端が「どこかに目があるらしく、女性がこの作品を掛けた部屋に泊まると恐ろしいと言う」という話を書いていたが、確かに遠目に見るとライオンの顔が見える(後で気がついて驚いた)。
浦上玉堂「凍雲篩雪図」:国宝だが展示期間が限定されており、現在はレプリカ展示となる。あまり良さが分からない…。
池大雅「十便図」:これを見に来たのだが、コンパクトで控えめな作品だ。国宝。

与謝蕪村「十宜図」:さらにこの作品も。国宝。
太宰治「川端康成宛書簡」:「何卒私に與へて下さい」「老母、愚妻をいちど限り喜ばせて下さい」「あと二、三ヶ月、くるしくとも生きて居ります」と家族まで引き合いにして芥川賞を欲しいという書簡。なんだかすごい。
川端康成「佛界」:結構達筆である。

杉山寧「志野(『千羽鶴』装幀原画)」:茶碗の口をへなへなとした味わいのある線で表現した作品。上手い。

 

最後に歩いて出光美術館「美の祝典III 江戸絵画の華やぎ」へ。

「伴大納言絵巻」:一度見たことがあるので、と思っていたが、それでも目を奪われる名作。まずは字が流麗でまさに名調子という感じなのである。そして、人物の顔を描くリアリズムと漂うユーモア。
喜多川歌麿「更衣美人図」:大判のすばらしい肉筆画。
「祇園祭礼図屏風」:華やかでいい屏風だ。二条から五条通、烏丸通から寺町通の辺りが描かれている。

「南蛮屏風」:南蛮人オンパレード。黒人の顔色は灰色に見える。
「洛中洛外図屏風」:今回展示してあるものは銀色が目立つ渋い印象。
「江戸名所図屏風」:色がしっとりと残っている。不忍池にちょうどペリカンが逃げ出したときということで、いつ描かれたものか時期が分かっているらしい。

「月次風俗図扇面」:実に細かい描写、色もかなり残っている。
酒井抱一「紅白倍図屏風」:私の好みとしては銀地に白梅の方が映えているように思う。
酒井抱一「風神雷神図屏風」:明るくユーモラスな風神雷神。

酒井抱一「十二ヵ月花鳥図貼付屏風」:のびのびと画面一杯に植物が描かれた作品。
鈴木其一「四季花木図屏風」:あえて花をデフォルメした上でパターン化し、連続的に描くことで不思議なデザイン感を漂わせている。



さすが開館50周年の記念展覧会、名品揃いであった。

慌ただしい東京(6)

2016年06月19日 13時46分19秒 | ART
9時になり、ホテルを出発。



まずは六本木へ向かう。まずは国立新美術館「ルノワール展」である。

「猫と少年」:全裸で背を向けて立つ少年。こんななまめかしい作品があったとは。
「ジョルジュ・アルトマン夫人」:茫洋としたタッチである。
「草原の坂道」:何処が違うのかわからないが、時々ハッとする高レベルの作品がある。

「ぶらんこ」:これもいい作品だ。
「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」:華やかで幸せな傑作。しかし、さすがにこの作品の前は大混雑であった。「最前列はゆっくり動きながら見てください」と警備員が言うのに、まったく動かない連中。そして私の後ろのババア、いや年配の女性は私の尻を触りまくる(手で押しているだけだが)というセクハラ行為に出る始末。ここを見た後は、他の場所の混雑が楽に感じられる。



ジョヴァンニ・ボルディーニ「宴の情景あるいはムーラン・ルージュでの宴の情景」:女の金のブレスレットがきらりと光る、猥雑な生々しさのある作品。
ジャン・ベロー「夜会」:写真をコラージュしたような上手さ。この辺、非常に上手い人が多いのだが、これと比べてルノワールはどう思われていたのだろうか。
「田舎のダンス」:おてもやん(失礼)がしがみついて来るようなダンス。



「都会のダンス」:ちょっと切ない女性の目、その手をとる男性のしなやかな動き。これはすばらしい作品。



「水のほとりの3人の浴女」:習作なのだが、不思議と東洋的な浮遊感がある・
「ジュリー・マネあるいは猫を抱く子供」:これは子供を描いた中で図抜けた作品。
「ピアノを弾く少女たち」:なんとなく湿度の高いもやっとした作品。

パブロ・ピカソ「白い帽子の女性」:ピカソの作品は厳密に写実ではなくても人体骨格を把握した立体感がある。
ルノワールとリシャール・ギノ「水あるいはしゃがんで洗濯する女性」:ゴツゴツと人造人間のような女性。

ルノワールの魅力が分かったとは言いがたいが、時々、見た瞬間ハッとさせられる作品がいくつもあったことは事実だ。



乃木坂から表参道に移動。表参道から根津美術館に向かう道は、洒落こいた店しかなく、私が昼食を取るような店がない。いつかと同様に、近くのコンビニでおにぎりを1個買い、とりあえずのおしのぎとする。

根津美術館では「鏡の魔力」というコレクション展と「若き日の雪舟」という企画展が開催されている。

「羽状獣文地五山字文鏡」:紀元前3世紀ごろには「山」という形の文様が流行したらしい。
「四神十二支文鏡」:6~7世紀頃から十二支が流行しだすようだ。
「海獣葡萄方鏡」:海獣というとトドかアザラシのようなものを思い浮かべていたのだが、英語の説明は「Lion-like Beasts」なのだ。

「パルメット文鏡」:パーム(なつめやし)の文様で、エジプトやメソポタミアで流行したものが中国に入ってきたらしい。

若き日の雪舟だが、拙宗等揚として知られていた人が雪舟ということになったものらしい(どの程度の確かさなのか、私は知らない)。
拙宗等揚「四季山水図(夏景)」:雪舟が明に行った時の作品らしい。堂々たるものである。



根津美術館のその他の展示室は、恒例のかなりゴージャスな常設展。
伝李安忠「鶉図」:久々に見る国宝。
「手鑑翰林秀葉」:文字を習うための手本として聖武天皇、白河院、亀山院、嵯峨天皇らの書を集めたもの。

ふー、疲れてきた。それにしても今回も「ガラス面に手を触れたらダメだろう」委員会が開催されることになった(私の心の中で)。いい所の奥様風の3人だが、声はでかいし、ガラスに思いっきり手をつくし、お里が知れるとはこのことである。

 

しかし、根津美術館のエントランス、素晴らしいものである。

慌ただしい東京(4)

2016年06月18日 19時36分28秒 | 飲み歩き・東京
さて、少し気温も落ち着いてきた東陽町。腹ごなしに少し散歩をしよう。



ぶらぶらと木場の辺りまで歩いて、また戻ってきて、チェックイン前に発見していた立ち飲み「H」へ。

 

飲み物はひとまず酎ハイ。食べ物は腹が一杯で困ったが、牛筋煮込みを注文したところ品切れで、それならばとマグロあら煮を注文しよう。

酎ハイを飲んでいると、結構ボリュームのあるあら煮がやってきた。食べてみると甘辛く温かいあら煮が美味い。あら煮とは言っても、わずかに骨っぽいところもあったが、ほとんどはマグロの肉と血合いだ。



二杯目はすっぱさ強化のレモンサワー。何とかこれを飲んで、今日は終了。あまり無理せず、このくらいにしておこう。

コンビニでジムビームと鶏ささみくんせいを購入。夕方、買っておいた「酒のほそ道39」を読みながら一杯。ふー、結構疲れた。



本日の歩数は20,855歩。