魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

2009年をふりかえるその2

2009年12月30日 23時21分48秒 | シーズン総括

●トロール船乗船

2009年最高の「思い出」のひとつです。八幡浜に拠点を置く漁業会社「有限会社 昭和水産」様のご厚意により、実現しました。会社側としては単価の低いニギスが多く、好天だったのであまりいい思い出はなかったのかもしれませんが・・・


お世話になったトロール船「海幸丸」船団の1隻。

珍しいオニキホウボウGargariscus prionocephalus   (Duméril)。トロール漁業の産物。


●メディアへの露出

このブログのアクセス数は通常1日に100前後ですが、一時それが一気に跳ね上がったことがありました。


いうまでもなく、下が本来の閲覧数。

http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/090927/sty0909271301002-n1.htm
ここでこのブログが紹介されたためで、それで一気に露出度がUPしました。ちょっと内緒にしておくために、あまり出しゃばらずに、秘密にしておきました。

産経新聞の岡嶋さん、ありがとうございました。お世話になりました!ただし、自分自身、今考えると電話取材も受けたほうが良かったかもしれません。そこは後悔しています。

●新しい出会い

何かのきっかけで、さまざまな出会いが生まれます。今シーズンは、まさにその「出会い」が多かった一年でした。

お世話になったトロール漁業の会社の社長さんや専務さん、漁労長さん、そして乗組員のみなさん。さらに南予西海、大敷き網の漁師さん、魚を送っていただいた高知在住の方、一方でトロール会社の社長さんからつながったネットワーク網・・・

これらの出会いは本当に大切で、かけがえのないものでした。しかし忘れていけないこと、それは私が宇和島にいなければ、まったく縁のなかったかもしれないということでした。来年も、素晴らしい出会いが、私や皆様に起こりますように。

●WEB魚図鑑東京オフ

魚図鑑サイトとして有名なWEB魚図鑑の東京オフ会に参加しました。もとは日本魚類学会年会の初日だった、ということがありましたが、かなり楽しい会となり、無事に閉会しました。残念ながら、その後の宮崎での会には諸事情により参加できなかったものの、来年以降はぜひ参加してみたいと思います。皆様、ありがとうございました。

・・・ということで、まだまだ続けたいところですが、このくらいにしておきましょう。さて、来年はどんな魚に会えるか、どんな人とのめぐりあわせがあるのか、気になり楽しみです。それでは。

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2009年をふりかえるその1

2009年12月29日 22時10分19秒 | シーズン総括

2008年はろくなシーズン総括をしていないので、実質2007年以来でしょうか。今年1年間の振り返りをしたいと思います。

●3月の海水魚採集
3月半ばに玄界灘で海水魚採集を行いました。海は引いてていい具合でしたが (このころは大潮では結構ひきます) 、狙いのカジカ類、ギンポ類、タウエガジ類が少なくて、ちょっと残念でした。ただしクロウシノシタの小さいものに会えたのはうれしかったです。あとは、ヒメハゼ、タケギンポ。

小さなクロウシノシタParaplagusia japonica (Temminck and Schlegel)。触髭もあります。

●5~6月の採集

5月のトロール船採集はまた後に。このときは高知西部の宿毛在住の知人とよく高知県西部に出向き、採集を行いました。これらのハタが採集されました。今シーズンはハタなどの肉食魚が多いが、それ以外の魚、特にヤッコ類はさっぱり、という印象。


スジアラPlectropomus leopardus   (Lacepède)


アオハタEpinephelus awoara   (Temminck and Schlegel)


キンギョハナダイPseudanthias squamipinnis   (Peters)

 

●7~8月の採集

7~8月は弟や母親と高知の海で遊んだり、川でハゼ釣り (本当はアカメを釣る予定だったらしい、笑) をして楽しみました。8月の防波堤では小型で愛らしいヒメツバメウオなども採集しました。ナンヨウツバメウオPlatax orbicularis   (Forsskål)は今年、多かったように思います。どこの港でも数がいましたし、容易に掬えました。宿毛にも結構いたようで、何個体か標本が届きました。

●11月の採集

9~10月には一度も高知に行かなかったので、11月に2回も行きました。この時は初めてのクモウツボなどを採集しました。2回目の採集では、テンジクダイ科のカスリイシモチやイットウダイ科のクラカケエビス、残念ながら死亡していたものの、チョウチョウウオ科のチョウチョウウオ、ミスジチョウチョウウオを初めて採集することができました。


クモウツボEchidna nebulosa   (Ahl) 


カスリイシモチApogon kallopterus   Bleeker

総じて採集魚数は少なかったのですが、今シーズンを振り返ってみてそれほどひどい年でなかったように思うのは、やはり内容が濃かったからでしょうか。高知でははじめてのクモウツボやヒメツバメウオを採集できましたし、私ではないのですがモヨウハタやサビクダリボウズギスモドキなども採集されていました。次は、さらに貴重な思い出や重要な出来事を総括する予定です。

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2008年総括その1 ~奄美大島・石垣島編~

2008年12月07日 00時33分30秒 | シーズン総括

 

まだ今シーズン中は12月の20日ごろに高知方面まで行こうかなと考えていますが、とりあえず今年もう行くことはないであろう、鹿児島県奄美大島・沖縄県石垣島での採集を総括しました。

奄美大島では釣り採集を行いました。魚はいるのですが、残念なことにうまく釣ることはできませんでした。私としては持ち帰るにしろ、逃がすにしろ、できるだけ多くの魚種を釣りたいと思っています。そのためひとつの場所で粘らず、移動を繰り返したのが理由かも知れません。

キヘリモンガラ(2008年4月、鹿児島県・名瀬港で採集)

 

遠出の醍醐味といえば美味しい魚等の料理を味わうこと。このクマササハナムロの刺身は購入して家で食べたものですが・・・

特に美味しかったものは赤ムロ(タカサゴ)のから揚げでした。沖縄ではグルクンという地方名でおなじみの名魚です。

●鹿児島県・奄美大島で採集できた魚種

スズキ目 

テンジクダイ科(2)Family Apogonidae

ユカタイシモチ Apogon exostigma   (Jordan and Starks)
キンセンイシモチ Apogon properuptus   (Whitley)

スズメダイ科(4)Family Pomacentridae

ヒレナガスズメダイ Neoglyphidodon nigroris   (Cuvier)
リボンスズメダイ Neopomacentrus taeniurus   (Bleeker)
クロリボンスズメダイ Neopomacentrus cyanomos   (Bleeker)
スミゾメスズメダイ Pomacentrus taeniometopon   Bleeker

ベラ科(1) Family Labridae

アカテンモチノウオ Cheilinus chlorourus   (Bloch)

カワアナゴ科(1) Family Eleotridae

チチブモドキ Eleotris acanthopoma   Bleeker

ハゼ科(7)Family Gobioidae

ボウズハゼ Sicyopterus japonicus   (Tanaka)
ミナミヒメミミズハゼ Rhinogobius sp.DA
ヒナハゼ Redigobius bikolanus   (Herre)
ゴクラクハゼ Rhinogobius giurinus   (Rutter)
アヤヨシノボリ Rhinogobius sp.MO
クロヨシノボリ Rhinogobius sp.DA
シマヨシノボリ Rhinogobius sp.CB

フグ目

モンガラカワハギ科(1)Family Baristidae

キヘリモンガラ Pseudobalistes flavimarginatus   (Rüppell)

 

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2007年総括

2007年12月30日 23時21分20秒 | シーズン総括

遅くなりましたが、2007年度の総括および2008年度の目標をたてたいと思います。

1.2007年総括
2007年の採集は1月2日に開始し、12月30日に採集を終了しました。
海では約18回、河川では20回程度採集を行いました(沖縄での採集は除く)。

今年は沖縄旅行もありましたが、四国の海でも「初採集」の種類がたくさん採集できました。モンツキベラ、アジアコショウダイ、コガシラベラ、ハコベラ、テンジクスズメダイ、アオヤガラ、ケラマハナダイ、ヒュウガカサゴ、ブダイ、スダレヤライイシモチ、サンゴカサゴ類、サザナミヤッコ、クロハギ、テングハギ、カンモンハタ、ホソウミヤッコ、カミソリウオ、アマクサヨウジ、ヒレグロコショウダイ、フウライチョウチョウウオ、ナミマツカサ、クロオビマツカサ、ウツボ、トラウツボ、ミツボシキュウセン、セイテンベラ、メガネモチノウオ、ハナアイゴ、クロメジナ、シマハギ、キホシスズメダイ、チチブモドキ、カワヨウジ、ニセクロホシフエダイ、オキフエダイ、クロホシマンジュウダイ、ヒメゴンベ、オジサン、イソカサゴ、イトヒキベラ、タナバタウオ、タカサゴスズメダイ、フタスジリュウキュウスズメダイ、マトフエフキ、ミナミアカエソ、ヘコアユ・・・

特にサザナミヤッコ、ケラマハナダイとの出会いが印象的でした。衝撃的な出会い!といってもよいでしょう。サザナミヤッコを採集したのは薄暗い岩穴、ケラマハナダイは釣りでの採集で、まさか釣れるとは思いませんでした。

 

心残り、といえばチョウチョウウオ、モヨウモンガラドオシ、でしょうか。

9月には友達と一緒に採集しましたが成果がやっぱりすごかったです。「黄色い」ヘラヤガラや、オオスジヒメジ、極小のキリンミノ、等さまざまな魚類との出会いを堪能しました。中にはでかいワモンダコと格闘していた人もいましたが。

しかしヒメジ類って飼育は結構難しいです。配合飼料なかなか食べません。餌の点では改善が必要かもしれませんね。

河川の採集では初採集種はなかなか出ませんが、今年は「カネヒラ」を採集できました。それから初採集ではないのですが、ドジョウを10年ぶりに採集しました。現在は田んぼが消えつつあり、さらに国外移入種のカラドジョウの脅威もあり、なかなか安泰とはいきません。

2.2008年の目標

2008年の目標は、「採集魚のケア」「事故予防」です。

今年は何種かのテンジクダイを輸送の不備で落としてしまいました。しかしそれらについては対策を覚えたので、来年は同じことが起こらないと思います。

さらに2年連続で採集中に事故(けが)が起こってしまいました。これは磯での不注意とか、そういう問題ではなく、不注意の問題でした。体の抵抗力を高めていかねば。

 

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シーズンを総括する Vol.3

2006年12月29日 19時43分00秒 | シーズン総括

今回でシーズンを総括するのは最後。今回は印象深かった出会いと、来年への期待を語ります。 印象深かった出会いはやっぱりホンソメワケベラやハシナガウバウオとの出会いでしょう。ホンソメワケベラは2回採集しましたが、非常に丈夫で飼いやすいことが分かりました。他にもナンヨウツバメウオやワカウツボ、採集はできませんでしたがアブラヤッコやマダラトラギスなどにも出会えました。 そして極めつけはクエの稚魚でしょうか!

最後に、来年への期待を。今年は怪我(笑)などもあって行けないときもあったりしましたが、来年はそんなことないように過ごしたいものです。 そしてヤッコの仲間(アブラヤッコやキンチャクダイ)を捕まえたりしたい。 

この写真は潜水中の撮影。濁りがあってすみません。 来年に向けて、この冬は大型水槽の準備などを行いたいと思います。では、皆様、良いお年を!!

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