今回紹介する深海魚はキホウボウ科のヒゲキホウボウScalicus amiscus Jordan and Starksです。
ヒゲキホウボウ属は近年復活した属です。本種はかつてイソキホウボウ属に含まれていましたが、形態系統の観点から別属に入れられました。この種は腹部に長い鬚を持つのが特徴です。残念ながら写ってはいませんが・・・
吻突起は短く、正三角形です。この特徴でよく似たナンヨウキホウボウやトゲキホウボウなどと区別することが出来ます。
分布域は南日本から東シナ海にかけての深海で、この個体はオニキホウボウやキホウボウとともに水深270mから漁獲されました。漁獲されても利用価値はなく、棄てられてしまいます。大きいものでは体長20cmを超えるようですが今回漁獲されたのは10cm前後の小型の個体でした。