前回の煮付けの正体はこのタイセイヨウアカウオSebastes marinus (Linnaeus)でした。海外産の魚はどうしても頭や内臓抜きのが多いのですが、今回は丸1尾が手に入りましたので、煮付けにしてたべてみました。
タイセイヨウアカウオは、学名を見ていただければお分かりのように、日本のメバルやソイなどと同じ、メバル属に入れられています。
本種はそのメバル属のなかでも深い海にすむ種で、1,000mを超えるような深い海からも底曳網漁業により採集されます。分布は広く、北大西洋の、高緯度地域ならばどこにでもいるような感じです。
本種に良く似たものにオキアカウオがいますが、オキアカウオは本種にくらべ縫合隆起がよく発達しているそうですが、両方の種を見たわけでもなく、なかなか難しいものです。
顔だけ見ますと、日本のウスメバルなどに、どことなく似ているような感じがしますね。
英名はゴールデン・レッドフィッシュ。金色の赤い魚、確かに黄色がかっていました。
従来は日本船は世界中に魚を獲りに行っていたものの、漁業規則や、日本人の魚離れ、石油高騰など様々な理由が重なり、最近は冷凍魚輸入というケースが多くなりました。
味は、決して不味くはなく、さまざまな料理に使える、という感じでしたが、まだメバル種群や、ヤナギノマイなどのほうが美味かな、といった感じでした。