第5回目になります、本日のフィリピン魚はマダラタルミMacolor niger (Forsskål)です。
マダラタルミはフエダイ科の魚で、大きいものでは70cmにも達する大型種です。幼魚は白と黒の模様が美しいのですが成長するとこの模様は薄くなり、やがて消失してしまいます。成魚は一様に真っ黒で、幼魚の愛らしい面影はありませんが、独特の雰囲気がある魚で、ぜひとも鮮魚の状態で、市場などで拝見してみたい魚です。
マダラタルミ属は2種からなりフィリピンや沖縄諸島、八重山諸島などには両種が分布します。もう1種のホホスジタルミは1931年に記載されたもので、本種にそっくりなのですが成魚は、頭部に青色線があること、など特徴によりマダラタルミと区別できます。幼魚はよく似ていますが腹鰭はマダラタルミよりもよく伸びています。
マダラタルミは英名でBlack and white snapperと呼ばれますが、幼魚の色彩にちなむものでしょう。フィリピンでは食用として市場に出ているようです。
成魚はこんな感じになります。