魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

二日続けて・・・その2

2014年05月18日 19時02分34秒 | 魚紹介

 
昨日の続き。5月17日・土曜日にやってきたのは、この魚!ソコアマダイモドキOwstonia grammodon (Fowler, 1934)です。
 
ソコアマダイモドキは、「アマダイ」という名前がついていますが、アマダイ科ではなく、アカタチ科に属します。
 
 
アカタチ科魚類といえば、写真のインドアカタチAcanthocepola indica (Day, 1888)のように赤色の帯のような姿が特徴的ですが、ソコアマダイモドキを含む、ソコアマダイ属は、尾は長いものの普通の魚のようなスタイルをしています。いずれの属もやや深い海底に生息し、アカタチ属の魚は海底に穴をほってすむようですが、ソコアマダイモドキはどうでしょうか。
 
そういえば「~アマダイ」と名前がつく魚は海底に穴を掘ってすむのが多いですね・・・。アカアマダイも海底の穴に潜むのは有名ですし、アゴアマダイは巣穴を作りそこに潜みます。キツネアマダイ科のサンゴアマダイも水槽内ではサンゴ岩の下に穴を掘って、危険が迫るとそこにかくれたりします。
 
 
 
●ソコアマダイモドキとソコアマダイ
 
ソコアマダイ属は日本に3種が分布します。このうちソコアマダイモドキとソコアマダイの2種は、背鰭や臀鰭の鰭条数が一部は重なるなどよく似ています。この2種類を区別するには、頭部を見るとよいでしょう。
 
 
ソコアマダイモドキOwstonia grammodon (Fowler, 1934)は頭部の頬の部分に鱗があります。また側線は鰓蓋上端付近で下降しており、左右の側線はつながりません。
 
 
 
一方でソコアマダイOwstonia totomiensis Tanaka, 1908は頬の部分に鱗が殆どありません。これは古い写真でよく写せませんでしたが、左右の側線は背鰭前方付近で連続するという特徴があります。これは背鰭付近を背面から写真に写すとわかりやすいでしょうか。
 
大きさは昨年に出た「日本産魚類検索 第三版」によるとソコアマダイ標準体長(以下SL)34cm、ソコアマダイモドキ23cm SLとなっていますが、この書籍で示されている大きさは最大あるいは標準的なもの、とされております。私が見た限りではソコアマダイの最大は37.2cm SL、そして今回のソコアマダイモドキは41.5cm SL、56.3cm TL,というもので、魚体重は1166gもありました。
 
ソコアマダイモドキは相模湾~土佐湾の太平洋岸、東シナ海。海外ではフィリピンや、インドネシア・スラウェシ島近辺(基産地?)に分布するようです。長崎で水揚げされたのは、東シナ海の個体でしょうか。いずれにせよ長崎の石田さん・久保さんにはすごくよい魚を送っていただきました。ありがとうございました。
 
 
絶対行くけんね! 待っててね!

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 二日続けて・・・その1 | トップ | 購入した洋書が届きました。 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

魚紹介」カテゴリの最新記事