年度が新しくなりました。久しぶりのぶろぐ更新。魚は大昔のものですが「ナガハダカ」。
ハダカイワシの仲間は同定が難しい。発光器を見ることが重要であるが、写真からはうまくかぞえられなかったりすることさえある。そのため写真ではなく、現物をみて同定したい。そしてそうでなければその同定はあまりあてにしてはいけないだろう。
ナガハダカはハダカイワシ属などと比べたらまだ同定しやすいほうなのかもしれない。Prc...中華人民共和国、ではなく尾鰭前発光器が二つなのである。ハダカイワシ属の魚は3つ以上あるので、その仲間と比べたらまだ絞り込みやすいだろう。
ナガハダカSAO
アラハダカSAO
これはSAO、竿、ではなく肛門上発光器というものでこれは3つあり折れ曲がっている。この間のアラハダカも本種ほどではないが折れ曲がっている。ただしアラハダカの含まれるススキハダカ属の魚は斜めまっすぐのものが多い。
ナガハダカの臀鰭とその周辺の発光器
ナガハダカ属は日本近海には2種が分布している。もう1種のマガリハダカはAOp、後部臀鰭発光器前端の1個だけが、臀鰭基底部上にあるのが特徴で、ナガハダカはAOpのうち4~5個が臀鰭基底上にならんでいる。2枚目の写真だと臀鰭の上にあまり多くのAOpが乗っていないのように見えるが、これはこの個体の臀鰭後方がぼろくなっていてうまくたっていないようだ。なお臀鰭軟条数はナガハダカ、マガリハダカともに20前後である。検索図鑑の図を見るとマガリハダカのAOpの数自体がナガハダカよりも少ないようである。
分布は広く日本では北海道~高知県までの各地で見られる。海外では北太平洋に広くいて、カリフォルニアの近海にも見られる。魚類検索図鑑による水深は557~1497mとなっているが、高知県の定置網で漁獲された個体が高知大学のサイトにあり、ほかのハダカイワシのように夜間は浅いところにまで上がって来るのではないかとおもわれる。この個体はとある船の方から頂いたもので、この年に初めてハダカイワシの仲間同定したのだが、この仲間の同定が楽しくてたまらなかったころのものだ。と、エープリルフールらしく。でも実際に楽しかったですよ。ホンモノの個体をみないと同定することはできないが。今ではもう疲労で楽しくなくなってしまったかもしれない。
きょう施行の例の竹富町条例のことについては言いたいことが山ほどあるがそれは別の機会に。この件については言いたいことを全部言えばGooブログの文字数制限に収まらなくなってしまう可能性が高い。
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