本日の深海魚はホタルジャコ科のワキヤハタMalakichthys wakiyae Jordan and Hubbsです。
ワキヤハタの標準和名に「ハタ」という名前がついていますが、本種はハタ科ではありません。ただしハタ科はかつてスズキ科の1グループとされており、本種をふくむホタルジャコ科魚類も同様にスズキ科に含まれていました。
ホタルジャコ科魚類は日本からは14種が知られています。そのうち本種はオオメハタ属に含まれています。オオメハタ属の特徴は肛門が臀鰭付近にあること、臀鰭が3棘からなること、下顎先端に小突起があること、です。日本からは4種が報告されています。
本種は水深100~300mくらいのやや深い海に生息する普通種です。トロール船でも多数水揚げされています。大きいものでは全長30cmに達するものもいます。
ホタルジャコ科魚類は食用種を多く含みます。本種はオオメハタなどとともに白むつという名称で呼ばれ、塩焼きにして食べられ、また、練り製品の原料にもなります。同科の魚にはアカムツやスミクイウオ、ホタルジャコも含まれ、アカムツは刺身や煮つけで美味しい魚ですし、後2種は重要な練り製品の原料です。特にホタルジャコはじゃこ天の原料とされる魚の一つとして有名です。
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