今日の魚 2007年10月5日
クラカオスズメダイ Amblyglyphidodon curacao (Bloch,1787 )
クラカオスズメダイは、奄美以南のサンゴ礁域に生息するスズキ目スズメダイ科の魚です。体高はスズメダイの仲間では高いほうで、体には不明瞭な黒色横帯があります。
●クラカオスズメダイの名前
WEB魚図鑑のBBSで何故クラカオスズメダイという名前がつけられたのか尋ねてみると、Syouさんのわかりやすい回答が。有難うございます。「クラカオ」というのは、南米北東部にある石油の産地で有名なオランダ領の島の名前だそうです。
ちなみに一昔前までこの魚の和名は「コバンスズメダイ」でした。なるほど、確かに「コバン」のイメージがしますね。
ちなみにFishbaseでは英名は「Staghorn damselfish」だそうですが、なぜ「鹿の角」なのでしょうかね。
●クラカオスズメダイの仲間
この仲間は世界で約11種います。分布域はインド・太平洋の熱帯域で、キュラソー島のある大西洋には分布していません。
うち日本産は4種類でクラカオスズメダイ、ニセクラカオスズメダイ、ナミスズメダイ、ヤマブキスズメダイの4種類が知られます。
●生息地
本種はサンゴ礁に多く生息しますが、磯にも見られます。また、那覇近郊でも多く確認しています。釣りをしていると本種がうじゃうじゃと釣れます。
クラカオスズメダイを採集した場所には他にもロクセンスズメダイ、オヤビッチャ、ネッタイスズメダイ、アイスズメダイ、セダカスズメダイ、ルリスズメダイ、オジロスズメダイ、メガネスズメダイ等のスズメダイ類と暮らしていることを確認しました。
●食味
福岡県の郷土料理にあぶってかもというのがあります。これは干したスズメダイのことで、焼いて食べます。また沖縄や東京都島嶼ではオヤビッチャやロクセンスズメダイを食用にしています。いずれも、かなり美味しいものです。
では、このクラカオスズメダイは、どうでしょうか。
から揚げにして、食べてみました。
感想は「美味しい」です。体高が高いせいか、肉量があり、脂がよく乗っていて、美味しかったです。いつか、塩焼きのレポートもしたいと思います。これもきっと、美味しいと思いますョ。
沖縄で採集したクラカオスズメダイ、上の個体とは別のもの。