淡水魚水槽に新しい魚がやってきました。カワアナゴ科、モグルンダ属の魚です。
モグルンダ属の魚はインドネシアやオーストラリア、パプアニューギニアなどに生息する魚です。種類も25種ほどと多いのですがその中ではMogurnda mogurnda (Richardson)というのによく似ています。この種類はオーストラリアやニューギニアに生息する種類です。属名モグルンダとは、オーストラリアのアボリジニの言葉でこの魚のことを指しているようです。
体長30-40cmくらいになるかと思いきや案外小型で15cmくらいの魚です。60cmでも終生飼育でき、うまく飼うと繁殖さえ狙えます。観賞魚店では1,000円を切る価格で販売されていますが、おそらく養殖のたまものでしょう。飼育水は中性~アルカリ性、塩分が必要か否かは不明ですが、カビ等を防ぐためにも少しはあってもよいかもしれません。
この仲間はAkihito et al. (2000)(※)においては、タメトモハゼと同じクラスタの中に入っています。タメトモハゼについては、「ボラのようなハゼ」といわれるほど遊泳性が強いです。同じクラスタの中には小型種のピーコックガジョンと呼ばれる種類も含まれています。この種類も飛び跳ねてしまったことがあります。蓋は必須でしょう。
タメトモハゼも採集にいきたいですが、これは沖縄以南でないと無理なよう。
同じ水槽で飼育しているファイヤーテールガジョン。タナゴモドキ属の種類で、以前にアップした時よりも、赤い尾鰭の特徴がよく出ています。この種類は、さきほどあげました文献ではカワアナゴやドルミテーターゴビーなどと同じクラスタに入っています。タナゴモドキ属の魚はこの仲間では小型種、側扁したコイ科魚類のような姿が独特で、泳ぎ方もコイ科魚類に近い感じです。
(※)文献 Akihito, A.Iwata, T.Kobayashi, K.Ikeo, T.Imanishi, H.Ono, Y.Umehara, C.Hamamatsu, K.Sugiyama, Y.Ikeda, K.Sakamoto, Akishinonomiya Fumihito, S.Ohno and T.Gojobori. (2000) Evolutionary aspects of gobioid fishes based upon a phylogenetic analysis of Mitochondrial cytochrome b genes. Gene, (259) 5-15.