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香港テレビの字幕

2006年05月03日 17時48分46秒 | 香港

 04年7月から生放送していた香港TVBの歌番組・勁歌金曲だが、番組表を見ると最近放送時間が変わり、字幕付になったようだ。生放送の頃の音楽監督・梁翹伯さんの奥さんが日本人で友人なので、先日電話できいてみたら、「プロデューサーが替わったので番組のコンセプトがかなり変わってしまった」そうだ。録画放送でトーク部分に字幕もついたらしい。
 生放送では毎回構成や曲のアレンジも大変だし、歌手たちは緊張するしで、番組制作サイドとしては苦労が多かったのだろう。香港ポップス界のためには、生で歌うチャンスが多いほうがいいと思うけど。。。生で歌う場数をこなすだけで、みんな上手くなるんだけど
 それだけでなく、字幕付になったというのが興味深い。歌ってる時に歌詞の字幕を出すのは元々やっていたが、生だとトークの部分には字幕が出せない。台湾や大陸など北京語地域の歌手もよく出演するので、彼らのトークはすべて司会者が通訳しなくてはならなかった。30分もない放送時間で、その通訳の時間はできたら削りたかったかもしれない。それに、いまや新移民と呼ばれる返還後に移り住んだ香港市民も多い。彼らの母語は北京語だし、まだまだ広東語には不自由しているから、字幕はあるにこしたことはないのだろう。
 90年代前半に住んでいた頃は、ほとんどの番組に字幕はなかった。ドラマなんか、1回の放送でまともに聞き取れるセリフは3つもあったかどうか、、、(かえってその頃のほうが必死に見ていたかも。今は字幕ばっかり読んでしまう^^;) 返還後の一番大きな変化は、やはりこの中文字幕だろう。広東語の番組にも、北京語の番組にも中文字幕がついている。広東語が母語の人は北京語を覚え、北京語が母語の人は広東語を覚えることを政府は期待してるんだと思う。(厳密には、広東語で発音している通りの表記はできないが、そこは目をつぶって^^;) 台湾では以前から原則として常に中文字幕が表示される。国民党政府になったとき、それ以前から住む人々は國語(標準中国語、つまり北京語)が話せなかったので、文字で理解してもらうためだ。台湾に住んでいたことがあるつれあいに言わせると、「言っていることをそのまま字で読んでいると、どんどん単語を覚える、聞き取れるようになってくる」とか。それはわかるような気がする。
 広東語の授業の時、先生が「時代劇は単語が難しいでしょ?」というのに対し、生徒の私たちが「単語は難しいけど、字幕と発音の一致度が高くて話は理解しやすい」と言ったら、先生は面食らっていた。時代劇の古めかしい表現はそのまま文字になるのに現代の日常会話ほど“翻訳”しなければならない表現が多く、慣れるまでちょっとかかるんである。北京語を学んだことがない人にはさらに馴染みにくいかも。慣れれば、格段に聞き取りやすくなるのは確かだけど。広東語で先に習った単語を拾いやすくなるが、未習の単語を字幕の意味から類推して拾うのはちょっと大変。
 日程の関係で3月・4月とも香港で勁歌金曲が見られなかった。残念~

コメント
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