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年々、進化中^^;

2015年05月12日 23時58分40秒 | スポーツ

 BSフジ「フィギュアスケートTV!」のリクエスト特集に刺激を受けて、2009年当時やその前年あたりのジャッジスコアを見返してたら、今とジャンプの配点やGOEの付き方が随分違うので、あらためてびっくり
 基礎点とGOE係数(ジャッジがつけたGOE平均に掛けて実際の加減点を決める数字)を、現在の値と並べてみた。基礎点/係数、上にシーズン。
            07/08        08/09,09/10  10/11~
4回転トウループ: 9.0/±1.0     9.8/+1.0,-1.6     10.3/±1.0
トリプルアクセル: 7.5/±1.0      8.2/+1.0,-1.4     8.5/±1.0
3回転ルッツ   : 6.0/±1.0     6.0/±1.0     6.0/±0.7
3回転フリップ  : 5.5/±1.0     5.5/±1.0     5.3/±0.7
3回転ループ   : 5.0/±1.0     5.0/±1.0     5.1/±0.7
3回転サルコウ : 4.5/±1.0     4.5/±1.0     4.2/±0.7
3回転トウループ: 4.0/±1.0     4.0/±1.0     4.1/±0.7
ダブルアクセル : 3.5/+1.0,-0.8     3.5/+1.0,-0.8     3.3/±0.5

 2回転以下のジャンプも微妙に改定があるけど省略^^; ジュニアやノービスでは、2回転ルッツが1.9から2.1になったのはありがたいかな?
 あらためて2007/2008シーズンから見てみよう。全日本男子は織田信成が棄権、高橋大輔のぶっちぎり優勝、シニア2年目の小塚崇彦が2位。南里康晴と中庭健介が3位を争い、0.87点の僅差で南里が世界選手権出場を勝ち取った年。
 4回転を跳んでも9点しかなくては、ショートプログラムで挑む意味はあんまりない。トリプルアクセルも7.5、3回転ルッツと1.5しか差がなかったなんて
 3回転ジャンプがきっかり0.5点刻みなのが、なんだか適当 ダブルアクセルでも3回転やトリプルアクセルと加点の係数が同じで、もし+2平均だったら実際に2.0もらえた。ダブルアクセルで4点や5点を簡単に取れる。多少ミスして-1平均でも-0.8、3点近く確保できた時代。
 このシーズンまでは、ジュニア男子のショートプログラムでアクセルジャンプがダブルと決められていた。無良崇人は、全日本ジュニアSPでコンビネーションにトリプルアクセル+3回転トウループを跳んでいる。
 シニア女子でもアクセルにトリプルがOKになるまで、浅田真央はトリプルアクセルをコンビネーションで跳んでいたのを思い出す。
 翌年2008/2009シーズン。全日本に高橋大輔がいなかった年、織田信成と小塚崇彦が頑張っていた。
 4回転とトリプルアクセルの基礎点は大きく上がったが、一方で減点が大きい 転倒して全員から-3をもらうと、4回転は-4.8、トリプルアクセルは-4.2 なんだかpunishing(懲罰的)なんて単語が思い浮かんでしまう・・・。できないなら(危ないから?)跳ぶな!と言われてるみたい・・・。
 そして2009/2010、バンクーバー五輪のシーズン。全日本では男子“3強”が力を発揮してオリンピック出場を決める。配点とGOEは変わらず、当時はまだ回転不足=ダウングレード、つまり1回転少ないジャンプの扱い。4回転やトリプルアクセルは、リスクが大きかった。
 (そんな配点とGOEで、中野友加里や浅田真央はよく挑戦したものだと、今更ながら敬服)
 バンクーバー五輪で4回転を跳ばなかったエヴァン・ライサチェクが優勝、のちに4回転論争から基礎点の改定につながっていく。。。ところが実は、2位に終わったプルシェンコは、プログラム構成上2回転トウループをもう1回跳ぶことができて、跳んでいれば優勝だったのだそうだ(荒川静香著「知って感じるフィギュアスケート観戦術」より)。
 プルシェンコが優勝していたら、どんな流れになったかな

 2010/2011年以降とそれ以前の大きな違いは、「難しい技術には高い点を」の原則が、より選手の実感に近いものになったことだろう。
 単純に(?!)0.5点刻みだった3回転ジャンプが、はっきり差をつけた基礎点に。ダブルアクセルも下げられた。一方でトリプルアクセルと4回転はがっつり上がる。
 90度以上180度未満の回転不足には、元の基礎点の70%が与えられることに。トリプルアクセルと4回転の減点係数も1.0に戻り、高難度のジャンプに挑戦するモチベーションは大きくなった。
 GOEも、簡単なジャンプは低く、難しいジャンプは高くの原則に。+2平均でも、加点はダブルアクセルで1.0、3回転で1.4止まり。どんなに完成度が高くミスがないプログラムでも、基礎点自体が高くないと、高得点が望めなくなってきた。
 ここ数年はジャンプ基礎点に大きな変更はないが、今季ルッツとフリップのエッジエラーで基礎点から下げられたのは影響があったと思う。宇野昌磨が「ルール変更がなければ、ここまでルッツを練習しなかったかも」と言っていた。
 今後はどんな傾向になっていくのか、、、私が思うのは、コンビネーションの3-2と3-3で、基礎点以外に何か差をつけることがあってもいいんじゃないか?ということ。今はGOE係数が同じ0.7だけど、3-3で回転不足なく認定されたら、プラスのGOEを0.8にするとか、どうだろう

 シーズンオフでもこんなことばっかり^^;

コメント
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