ライブでは見られなかったが、J SPORTS 4の全滑走放送でじっくり
フィギュアスケート・四大陸選手権2019、女子ショートプログラム(ジャッジスコア)。
<G1>
チェン・ホンイー(陳虹伊)(中国) SP:54.44(13)
「ノッテ・ステラータ」♪ 白。「白鳥」のメロディで、丁寧に滑る。すらっとした170㎝、手足が長い。3トウ+3トウがきれいに決まったが、3ルッツ両手上げが回転不足。「踏切に失敗したのか上がり切らなかった」と解説・岡崎真さん。あまり癖がないので今後伸びそう。
ヴェロニク・マレ(カナダ) SP:54.97(12)
「True Colors」シンディ・ローパー♪ 紫とベージュにストーン。何度かスケートカナダにも出場している。3トウ+2トウ、3ループと安定。「スピンで回転が足らないところがあったのが残念」と岡崎さん。年齢的には羽生結弦と同年代の1994年生まれ。けっこうベテランになっていた。
ラーキン・オーストマン(カナダ) SP:54.99(11)
「Bang Bang」♪ 赤に黒をあしらう。3ループ+2トウ、3サルコウはきれいだったが、2アクセルで転倒。Bioには165㎝とあるが、もっと大きく見える。体型のバランスがきれい。大人っぽい雰囲気
イザドラ・ウィリアムズ(ブラジル) SP:47.92(19)
「Take Five」♪ 黄色。冒頭の3ルッツ転倒、3ループ+2トウと2アクセルは大丈夫。ブラジルからフィギュアスケートで五輪に出場した初めての選手だそう。なかなか毎シーズン好調というわけではないようだが、今季はどうかな
アンドレア・モンテシノス・カントゥ(メキシコ) SP:42.92(22)
「Swing Da Cor」♪ 赤系。メキシコの選手だけど、曲の歌詞はポルトガル語だったような 3ルッツはきっちり決まったが、3サルコウと2アクセルで転倒。コーチはアルトゥニアン氏。
<G2>
ジョアンナ・ソー(蘇怡)(香港) SP:50.00(18)
「When You Good To Mama」「All That Jazz」♪ 黒と赤。3トウ+2トウ、3サルコウを下り、2アクセルもこらえる。コンビネーションスピンで「キャメルが短い」と言われたら、V判定だった。それでもGOEにマイナスがなく、大きなミスなくまとめられ、シーズンベストに喜ぶ
ティン・ツイ(アメリカ) SP:66.73(7)
ラフマニノフ「パガニーニの主題による狂詩曲」♪ 紫。柔らかなメロディを使って、2アクセル、両手上げ3ルッツ+3トウときれいに決める。フリップで「踏み切りが気になります」と言われたら、アテンションがついた。「キャメル姿勢が短い」と言われたスピンはV判定。
細身の体で小さなお団子にまとめた髪、「ポパイ」に出てくるオリーブみたい 可愛い16歳。
エイミー・リン(林仁語)(台湾) SP:46.99(20)
「グラディエーター」より「Now We Are Free」/「Run Boy Run」♪ 紺とベージュ。3ルッツ(回転不足)+2トウ、3サルコウとまとめる。「よどみなくスムーズ」と褒められたステップはレベル4獲得。アクセルが1回転で転倒、惜しい
キム・イェリム(韓国) SP:64.42(9)
「ニュー・シネマ・パラダイス」♪ ピンクベージュにゴールドのストーン。ジュニアグランプリファイナルにロシア勢以外で唯一進出した。3ルッツ+3トウ、2アクセルと軸の細いきれいなジャンプ。フリップはややこらえた。「踏切が少し」とアテンション。
背中が真っ直ぐ棒立ちな感じで、体はあまり柔らかくなさそう。レイバックスピンはせずにシットスピン。
アリソン・クリストル・ペルティチェト(フィリピン) SP:51.66(16)
「Perhaps Perhaps Perhaps」「Sway」♪ 赤、短い手袋が腕の動きでよく目立つ。3フリップ、3トウ+2トウ、2アクセルとまとめる。最後のレイバックスピンでビールマンまで持って行ったが「ビールマンが短いですね」とレベルは2にとどまった。
それでも終始笑顔で滑っているのがいい 世界選手権のミニマムテクニカルスコアまであと少し
<G3>
ブルックリー・ハン(オーストラリア) SP:54.22(14)
「レ・ミゼラブル」より「夢破れて」♪ 暗紅色。3ループ+2トウを下り、3ルッツ転倒。ステップ、スピンの流れの良さを褒められる。ビールマンスピンの姿勢がまっすく脚が高く上がっていてきれい
カイラニ・クレイン(オーストラリア) SP:60.64(10)
「アルビノーニのアダージョ」♪ 黒。この選手にしてはシックなプログラム。3ループ+3ループに挑んで、セカンドは回転不足。2アクセルは下りてすぐ振付のジャンプ。3ルッツはエッジにアテンションがついたが回転は大丈夫。
雰囲気のあるステップ、ビールマンスピンの姿勢がきれいで「回転速度を上げて素晴らしい」と解説・岡崎さん。
イム・ウンス(韓国) SP:69.14(4)
「Somewhere In Time」♪ 白からグレー。3ルッツ+3トウ、危なかったがまとめる。3フリップ、余裕のある2アクセルがきれい。ステップは「ロッカーの間が長い」「ツイズルになりきれてない」と岡崎さんが指摘するが、レベルは4が取れていた。時間オーバーの減点がもったいない
清楚で素直な表現が素敵 コーチはアルトゥニアン氏。
キム・ハヌル(韓国) SP:51.44(17)
「River Flows In you」♪ ライトブルー。最初のルッツが2回転になってしまった 3-3予定なら3トウをつけられたか、、、というと難しいか、、、
3ループには2トウをつける。最後のレイバックスピンは全ての姿勢をきちんと見せながら長いビールマン姿勢を見せて「レベル4以上です」。高いGOEを得た。
アレイン・シャルトラン(カナダ) SP:45.89(21)
「Paint It Black」♪ 黒、裾が白。2アクセルはよかったが、ルッツが2回転になって2トウをつけ、2トウは無効に。ループも2回転になって0点
「つながりがスムーズ」と褒められたステップはレベル4で、ヘアカッター姿勢でエッジ変更をするレイバックスピンもしっかりできていたのに、惜しい・・・
イー・クリスティ・リョン(梁懿)(香港) SP:53.95(15)
「Scene d'amour」♪ ピンク。ほぼ下りられたと思った3ルッツで転倒。2アクセルは流れよく、3フリップ両手上げ+2トウ片手上げをまとめる。
体の動き自体は悪くない感じで、
<G4>
エリザベット・トゥルシンバエワ(カザフスタン) SP:68.09(6)
ベートーヴェン「月光ソナタ」♪ 紺。とにかく細身でジャンプの軸が細く、スピンの回転が速い。3ルッツ、3サルコウ両手上げ+3トウと見事。2アクセルのオーバーターンがもったいない
曲がアップテンポになるところで、スピードにのりつつスムーズなステップでレベル4。ビールマンもきれいだった。
マライア・ベル(アメリカ) SP:70.02(3)
「To Love You More」セリーヌ・ディオン♪ ワインカラー。2アクセルから入り、3ルッツ+3トウがばっちり。スピンの姿勢変更が速くてスムーズ、フライング姿勢が鮮やか。
3フリップが決まると乗ってきて、一歩がよく伸びるレベル4のステップで締めくくった。
紀平梨花 SP:68.85(5)
ドビュッシー「月の光」♪ 薄水色。3アクセル予定がシングルに 慌てずに3フリップ+3トウ、後半3ルッツ問題なく決める。ステップの中で「体の動かし方が自然」と岡崎さん。苦もなくレベル4を獲得しているように見える。
美しいビールマンのレイバックスピンも高いGOEをもらった。やっぱりきれい・・・
坂本花織 SP:73.36(2)
「From My First Moment」シャーロット・チャーチ♪ 赤紫。ジャンプのGOEに2以下がないほど、素晴らしいジャンプばかり 3フリップ+3トウ、2アクセル、スパイラルからターンしての3ループでは客席からおお~と声が上がった。
スピンもステップもレベル4をそろえたが、最後のビールマン姿勢で少しよろけてしまって それでも見事なシーズンベスト。
ブレイディ・テネル(アメリカ) SP:73.91(1)
「Rebirth」♪ 黒に青の線。しなやかで力強いプログラム。3ルッツ+3トウ、スプリットジャンプから2アクセル、後半イーグルから3フリップ。スピンの回転がとにかく速い。シャープなエッジ遣いでステップもレベル4。
地元開催、気合入っている シーズンベスト更新。
三原舞依 SP:65.15(8)
「It's Magic」♪ 紫がかったピンク。3ルッツをきれいに下りたのに、つけた3トウが「途中でばらけた」ということでダウングレード。2アクセル、3フリップは問題なかった。
すーっと気持ちよく滑っていくスケーティングを見ているだけでうっとりする。ジャンプのミスだけが惜しい。
結果、テネルがトップに立ち、僅差の2位に坂本、3位ベル。イム・ウンスが4位につけ、紀平5位、トゥルシンバエワ6位。三原は8位。
フリーの放送は明後日16日(土)2時から。