フィギュアスケート・四大陸選手権2024、男子ショートプログラム(ジャッジスコア)。
<G1>
ズィーゼン・ファン(マレーシア) SP:54.99(23)
「Make It Rain」♪ ブルーグレー。3トウ+3トウを下り、3ループは着氷が乱れて両手をつく。2アクセルを落ち着いて決めた。フレッシュな空気を振りまく19歳、自己ベスト更新。
ペイジェル・イー・ケン・スン(シンガポール) SP:51.12(25)
「Before I Go」♪ ワインカラー。こちらもまだ19歳。高い3フリップはちょっと片手をついた。2アクセルまとめる。3ルッツで傾いたがこらえて2トウをつけた。ステップ中に見せた空中キック横回転、迫力! 自己ベスト更新。
エドリアン・ポール・セレスティノ(フィリピン) SP:62.86(20)
「What Is Jazz」♪ ネイビー。スピードにのって美しい2アクセルから、距離の出るスムーズな3ルッツ+3トウ。ターンからの3ループ転倒が惜しい。楽々と滑らかなスケーティングで、心地よくステップ。このプログラム、めっちゃ好き
林芳毅(リン・ファンイー、Fang-Yi LIN)(台湾) SP:48.85(26)
「All Alone」♪ 黒にシルバーのライン。ウォーレイから2アクセルをカッコよく決める。3ルッツに頑張って3トウをつけて転倒、3フリップも転倒は悔しいところ。エレキの曲調がずっと同じだったので、あまりメリハリがつけられなかったかな。ジュニアで初めて見た頃からずいぶん大人っぽくなった20歳。
趙向黎(Heung Lai ZHAO)(香港) SP:60.06(21)
「Cavatina」♪ ブラウン系。3トウ+両手上げ3トウ、両手上げ3フリップと決める。ドーナツスピンも丁寧に行い、後半にいい感じの2アクセル。高難度の要素はなくても、シームレスに完成したプログラム 得点に口を押えて驚いていた。
ところで、ファーストネームの向黎をHeung Laiと読むのは広東語読みで、趙をZHAOと読むのは普通話(標準中国語)読み。本人は香港生まれだが、親は大陸出身なのかもしれない。
<G2>
袁立勤(ユエン・ラップカン、Lap Kan YUEN)(香港) SP:54.05(24)
「シンドラーのリスト」♪ ワインカラー。スピードにのって3トウ+3トウをきれいに決めたが、ルッツが2回転に スピンをジャンプで出て、慎重に2アクセルを下りる。スケーティング自体はわりとよく滑っていた。
戴大衛(ダイ・ダイウェイ、Daiwei DAI)(中国) SP:66.04(16)
「I Still Love You」♪ 暗めの赤。大歓声の中に登場、見事な3アクセル 3ルッツも凄い高さ!なのに3トウで転倒、コンビネーションにできず。エネルギーは有り余ってる感じだけど 自己ベスト更新で笑顔。
ダリアン・カプティッチ(オーストラリア) SP:55.76(22)
「Friend Like Me」♪ アフロヘアにランプの絵がついてる衣装、出てきただけで楽しいプロを予想した観客が歓声をあげる。3アクセル、いい感じで跳び上がったが転倒。3ルッツは必死にこらえて2トウをつけ、3ループは両足着氷になったが耐える。
軽快なステップは十分堪能。順位にかかわらずエキシビションに呼ばれそう
チャールトン・ドハティ(オーストラリア) SP:42.28(27)
「シャーロック・ホームズ」♪ 黒シャツにグレーのベスト。冒頭の3トウで乱れ、3フリップ転倒してコンビネーション無しに。2アクセルは慎重に決めた。シャーロック・ホームズらしい雰囲気はあったが・・・
コンラッド・オーゼル(カナダ) SP:65.07(17)
「カルミナ・ブラーナ」♪ 黒から赤。冒頭の4サルコウ+2トウは頑張ったが4サルコウ、3アクセルと転倒、痛そう 壮大な曲に負けずに表現しようとしていた。
<G3>
アンドリュー・トーガシェフ(アメリカ) SP:81.15(8)
「L’enter」♪ 黒系。美しい3アクセル、3フリップ+3トウ、3ルッツとジャンプ安定。全体に力強くて文句なし。
ドノヴァン・カリーリョ(メキシコ) SP:67.66(14)
「Sexy Back」「Four Minutes」♪ 黒でキラキラ。動き出しからセクシーな踊りで観客の心をつかむ。4トウ転倒、3アクセルはバッチリ。しかし3ルッツ+3トウで転倒が悔しい。スピンで手を置く位置とか、細かいところで工夫している。
シーズンベストは出た。
陳昱東(チェン・ユードン、Yudong CHEN)(中国) SP:78.74(9)
グレー系。高さも距離も十分の4サルコウ、3アクセルと立て続けで、地元の観客大喜び 3フリップ+3トウは下りてイーグルに。スピンはあまり得意じゃなさそう。
リム・ジュヒョン(韓国) SP:70.27(13)
「Your Song」♪ 赤に黒手袋。長い助走からの3アクセル、ステップアウト。3フリップ+3トウ、3ルッツはどちらも見事。ステップでぐいぐい加速していくのが爽快。
マキシム・ナウモフ(アメリカ) SP:67.61(15)
「Glimpse of Us」♪ 紫。4回転予定のサルコウが3回転で開いてしまった。3アクセルはこらえたが、3ルッツでフリーフットを完全についてしまい、2トウをつけたが+combo扱いに。スケーティング自体は雄大で見栄えがする。
<G4>
ラカット・ブラーリン(カザフスタン) SP:63.17(19)
「ネメシス」♪ 白シャツ。3アクセル、こらえて立つ。3フリップまあまあ、3ルッツ+3トウは少し詰まった。シーズンベスト更新。
チャ・ヨンギュン(韓国) SP:72.43(12)
シューべルト「魔王」♪ 黒。オーケストラのバージョンのクラシックで、3アクセルは回り過ぎるのを抑えた着氷に。3ルッツ+3トウ、3ループともによくコントロールされたいいジャンプ。全体に外連味のない、オーソドックスな感じで好感が持てる。
樋渡知樹(アメリカ) SP:75.39(10)
「Romani Holiday」♪ 赤紫。4トウでステップアウトしたが、3アクセル、3ルッツ+3トウを丁寧に決める。全米からの連戦で少し疲れがあるのか、クリムキンイーグルやホップがいつもより小さいような気がしたが、全体としてはスピード感も保って悪くなかった。
出迎えたのは濱田美栄コーチと佐藤洸彬コーチ。キス&クライは日本!
ウェスリー・チウ(カナダ) SP:83.50(6)
「ロミオとジュリエット」♪ 紫のグラデーション。軸のきれいな4トウ+3トウ、3アクセルが決まる。3ルッツはやや危うい着氷になったがこらえる。ステップが伸びやかでいい。
カナダ選手権でチャンピオンになったばかり。自己ベストでトップに立つ。
ロマン・サドフスキー(カナダ) SP:72.44(11)
「Unconscious」♪ グレー系。完璧!な4サルコウで目が覚めるが、3ルッツで態勢が少し崩れて2トウしかつけられず、アクセルも2回転に。。。調子がいいのか悪いのかわからない。
とはいえ、スケーティングは元々きれいだし、ドラマチックなステップはさすが。
ディアス・ジレンバエフ(カザフスタン) SP:64.51(18)
「I Love You」♪ 黒。2アクセルは今回予定通りで高さを出した。3ルッツ+3トウはややオーバーターン。イーグル連続から3フリップもちょっとステップアウト。終わって本人は満足そうに投げ込まれたクッションを抱えて戻ってきた。
コーチはデニス・テンのお母さん、オクサナ・テンさん。
<G5>
ミハイル・シャイドロフ(カザフスタン) SP:81.76(7)
映画「マトリックス」より「Clubbed to Death」♪ 黒コート。冒頭4ルッツ、惜しい転倒。3アクセル、ランジから立ち上がっての4トウ+3トウ、いい流れのジャンプだった。ステップはあまり上半身を動かさないが、片手側転を入れるなどの工夫がある。
金博洋(ジン・ボーヤン、Boyang JIN)(中国) SP:89.41(5)
「Vienna」♪ 黒。大歓声に迎えられる。きれいな4トウをするっと決め、3アクセルもしっかり。3ルッツ+3トウが入ると、動きが伸び伸びしてきた。終盤曲が盛り上がっていくところで、ジャンプやスライディングを織り込んだステップで加速していく。曲の終わりにぴしっとポーズを決め、コーチのトレイシー・ウィルソンが大喜び。
トップに立った。
山本草太 SP:94.44(4)
「Chameleon」♪ 黒Vネック。トランペットのジャズにのって、4トウ+3トウ、4サルコウ、3アクセルとジャンプはどれも高さと流れが シットスピンも足や姿勢を変えて加速する。一歩一歩エッジに長く乗るところがぐっと惹きつけるステップ、セクシーだぜ!
キス&クライでは「SOTA」タオルを持つコーチ。
チャ・ジュンファン(韓国) SP:95.30(3)
ハチャトゥリアン「仮面舞踏会」♪ 白ブラウス。ジュニア時代から得意の4サルコウ、危なげない。予定を変えてこれまた得意の3ルッツ+3ループ! しっかり構えて3アクセル、下りた。シットスピンをジャンプで出て、コンビネーションスピンではサイドウェイズ→レイバック姿勢を見せる。一歩が大きいステップはダイナミックでありながら優雅に踊る。スライディングからフィニッシュ、これまた素晴らしい演技
山本草太を抜いてトップに立つ。
佐藤駿 SP:99.20(2)
「リベルタンゴ」アストル・ピアソラ♪ 黒Vネック。4トウ+3トウ、さくっと決める。4ルッツ、自信を持って余裕。3アクセルも問題なく、どれも高いGOEをもらっている。シットスピンはスライディングで出て、いい感じに力が抜けたステップ、誘うような振付も堂々とこなし、フィニッシュは喜ぶでもなく当たり前の顔。
得点を見て大喜びするのはコーチの方
鍵山優真 SP:106.82(1)
「Believer」♪ 黒系。きりっとした動きでぐいぐいとスピードに乗っていく。4サルコウ、何も減点するところがないジャンプ、GOEは4点台 4トウ+3トウも流れよく、3アクセルもふわりと浮かぶ余裕。シットスピンは姿勢変化と速さで惹きつける。ステップ、音と動き、ターンが完全に一体となって、スケートの可能性を広げていく。
ぐっとジャッジ席に迫っていくフィニッシュ、終わって拳を突き上げた。「圧巻」「尋常じゃない」実況アナと解説・無良崇人さん。
得点を見て天を仰ぎ、隣に座る鍵山正和コーチはじっくりと点数を確認してから握手。シーズンベスト更新でトップに立った。
結果、鍵山優真がトップ、2位佐藤駿、3位チャ・ジュンファン、4位山本草太。地元中国の金博洋も5位と表彰台が狙える位置につけている。
フリーは明後日の土曜日。ワクワク
フィギュアスケート・四大陸選手権2024が今開幕
女子ショートプログラム(ジャッジスコア)。
<G1>
アマンダ・シュー(徐詩妍、シュー・シーイン)(台湾) SP:39.60(23)
「Dulcea Si Tandra Mea Fiara (My Sweet and Tender Beast)」♪ 濃い青。3サルコウ+2トウを下りて思わず出たガッツポーズ。しかし3フリップ、2アクセルと転倒 スピンはなかなか上手。本人的にはいい出来だったようで、終わって万歳していた。
朱易(ジュー・イー、Yi ZHU)(中国) SP:52.77(15)
「Can’t Help Falling in Love With You」♪ 赤紫。ピアノと女性ボーカルで、なぜかマイナーコードにアレンジされた曲。3フリップ+2トウをきちんと下りたが、アクセルが1回転に 後半3ループは大丈夫。ステップはわりと一歩が伸びている。終盤スピン連続で畳みかける。
コーチはJian TONG。
周曉柔(チャウ・ヒウヤウ、Hiu Yau CHOW)(香港) SP:39.54(25)
「Survivor」♪ 紫。冒頭の3トウはコンビネーション予定だったかもしれないが、オーバーターンしたので単独に。3サルコウに手を上げて2トウをつけたが着氷が乱れた。2アクセルは慎重に決める。
キス&クライで顔がアップになると、笑顔が可愛い
陳虹伊(チェン・ホンイー、Hongyi CHEN) SP:55.97(13)
「Experience 」♪ ブルー系。3トウ+3トウ、回転ぎりぎり? 両手上げ3ルッツ、2アクセルと下りる。波がない曲で淡々と滑る感じだが、すらっとした体型で見栄えがいい。
マリア・チェルニショヴァ(オーストラリア) SP:43.29(20)
「Hurt」クリスティーナ・アギレラ♪ 赤茶色。冒頭のループで転倒したが、3サルコウ+2トウを落ち着いて決める。続けて2アクセルとジャンプは前半に。すっきりした身のこなし、丁寧だがまだあまり個性がないかも
<G2>
ヌリヤ・スレイメン(カザフスタン) SP:45.69(19)
「Joke's On You 」♪ 黒。3ルッツ+2トウ、3ループ、2アクセルと、あまり高さはないが安定して下りる。大きなミスなく終盤まで来て、最後のスピンのあたりは笑顔がこぼれていた。
程佳盈 (チェン・ジアイン、Jiaying CHENG)(中国) SP:41.77(23)
「Fire Dance」♪ 赤と薄ピンク。3ルッツの着氷で少し傾いたが、慌てずに2トウをつける。3フリップ転倒したが、2アクセルはOK。ビールマンスピンは片手でブーツ、片手でエッジをホールド。生まれは広州。
サラ‐モード・デュピュイ(カナダ) SP:56.00(12)
「Never Go Back」♪ 黒に青ストーン。3ルッツやや前傾したが2トウをつけてまとめ、2アクセルは高さがあった。3ループも入る。ステップがエネルギッシュ。自己ベストに近い得点に納得の顔。
アンドレア・モンテシノス・カントゥ(メキシコ) SP:50.86(16)
「Yellow Moon & Andrei」♪ 黒。3サルコウ+2トウをスムーズに決めたが、3トウで転倒。2アクセルは手をついた。ベテランらしい滑らかなスケーティング、間の取り方でしっとりと見せる。
アンナ・レフコヴェッツ(カザフスタン) SP:39.56(24)
「History Repeating」♪ 赤。冒頭の3ルッツ転倒、2アクセルは前後のキックをカッコよく。3フリップが単独に終わってコンビネーション無し シットスピンの姿勢がけっこうユニーク。
<G3>
ソフィア・レキシ・ジャクリーン・フランク(フィリピン) SP:42.43(21)
「Stop Right Now」スパイス・ガールズ♪ ピンクのセパレーツ。フェンスに手をかけた姿勢から笑顔でスタート、3ルッツ+2トウ、2アクセルと決めたが、ループでパンク しかし最後までキュートな振付で踊った。右回りの選手。コーチはタミー・ギャンビルさん。
ソフィヤ・ファラフォノワ(カザフスタン) SP:47.57(18)
ショパン「ワルツ第7番」♪ 黒。両手上げ3フリップで転倒したが、3ループ+2トウを共に両手上げで決め、2アクセルも入る。フランス語歌詞の女性ボーカルアレンジが面白い曲。
ジョアンナ・ソー(蘇怡、ソー・イー)(香港) SP:50.07(17)
「Good Thing」♪ 黒。コケティッシュに肩を動かしてスタート、3トウで詰まったので単独にして、3サルコウに2トウをつける。2アクセルがちょっと引っ掛かり気味だが耐えた。曲は本人の雰囲気に合っている。僅かながら自己ベスト更新。
ウィ・ソヨン(韓国) SP:64.44(6)
「Dawn and A Postcard」♪ 薄茶。見事な3ルッツ+3トウから、2アクセル、3ループとスムーズに決める。スピンの回転速度と安定感など、ここまでの選手と格が違うところを見せつけた。
ヴラダ・ヴァシリエフ(オーストラリア) SP:32.63(26)
「Stella’s Theme」♪ ライトブルー系。3ルッツ+2トウはなんとか頑張ったが、フリップが2回転になり、スピンに入るところで転倒 2アクセルも入らず、不本意な出来になってしまった。
<G4>
エリス・リン‐グレイシー(アメリカ) SP:62.83(8)
「Someone Like You」♪ 薄ピンク。3フリップ+3トウ、2アクセル、後半3ルッツといい感じのジャンプが決まっていく。全米では10位だったが、非常に安定感がある。
ジュスティーヌ・ミクレット(カナダ) SP:52.93(14)
「Le di a la Caza Alcance」♪ 暗い赤。3トウは無理せず2トウをつけ、3フリップは片手をつく。2アクセルは「軸がずれてしまって(解説・村上佳菜子さん)」ステップアウト。大柄な体格でダイナミックな印象。
丁子涵(ティン・ツーハン、Tzu-Han TING)(台湾) SP:59.17(10)
「Crimson Peak」♪ 赤。弾むような3ルッツ+3トウ(回転不足)、3フリップ、高さのある鮮やかな2アクセルと好調。全体に動きがよくて力強かった。終わって笑顔のガッツポーズ。
千葉百音 SP:71.10(1)
「黒い瞳」♪ 黒に赤と青の花。高さとコントロール完璧な3フリップ+3トウ、ターンからの2アクセル、3ルッツまで心地よく跳ぶ。パーカッションの速い音にもしっかりと合わせながら、美しいステップでレベル4。回転の速いビールマンスピンでフィニッシュ。
自己ベスト更新
アヴァ・マリー・ズィーグラー(アメリカ) SP:68.25(3)
「Jazz Man」♪ 赤。3ルッツ+3トウ見事に、3フリップは「助走が少ない」と解説・村上佳菜子さん。小粋な雰囲気の曲によく乗っているステップ、イーグルからの2アクセル。こちらも自己ベスト更新
<G5>
リンゼイ・ソーングレン(アメリカ) SP:64.11(7)
「Windmills of Your Mind」♪ ブルーグレー。アカペラボーカルで3ルッツ+3トウを決める。スパイラル姿勢からターン、そのまま跳ぶ2アクセル。キャメルスピンの足を高く上げた姿勢、足首あたりをホールドするビールマンスピン。ほぼ完璧な出来かと思ったが、time violationはもったいない。
キム・チェヨン(韓国) SP:69.77(2)
「Pantomeme」「Lillies of the Valley」♪ ワインカラー。2アクセル、3ルッツ+3トウをしっかりと決めて波に乗る。村上佳菜子さん曰く「ジャンプの踏切りが短い」。3フリップもきっちり。スピン、ステップも非常に気持ちよく、きびきびとできていた。
マデリン・シーザス(カナダ) SP:61.57(9)
「Farrucas」「Solea Grana」♪ 赤系。右回りの選手。3ルッツ+3トウをきっちり下りる。3ループは下りてややオーバーターン気味になったが、2アクセルはきれいに流れた。キャメルスピンの姿勢やステップなど、フラメンコらしい感じが出ていた。
渡辺倫果 SP:67.22(4)
「アバター」♪ ブルーにゴールドや緑。スピードにのった2アクセルに高いGOEがつき、3ルッツ、後半3ループ+3トウまで丁寧に決める(qが惜しい)。レイバックスピンの代わりのキャメルスピン、なかなか良い。最後のステップも存分に見せてくれた。
三原舞依 SP:65.18(5)
「戦場のメリークリスマス」♪ ブルーグレー。コーチに背中を叩かれて登場。流れのある2アクセル、3フリップと決まったが、3ルッツ+3トウで惜しい転倒。ステップ、レイバックスピンはさすがの見せどころ。シーズンベスト。
イ・ヘイン(カナダ) SP:56.07(11)
「Why Don't You Do Right」「Bei Mir Bist Du Schoen(素敵なあなた)」♪ グレー。シーズン途中でプログラムを変更。2アクセル決まったが、3ルッツで詰まって単独に。キャメルスピンのドーナツ姿勢が美しい。3フリップ転倒してコンビネーションにできず ステップの途中でフェンスを使ってアピール。ジャズらしいムードを表現した。
キス&クライにはミーシャ・ジーさんも。
結果、千葉百音がトップに立ち、2位キム・チェヨン、3位ズィーグラー。4位渡辺倫果、5位三原舞依と日本勢が続いた。
26名なので2人だけフリーに進めない。ボーダーラインは39点台だった。フリーは明日。
北京オリンピック2022で、カミラ・ワリエワ(ロシア)がドーピングで失格、4年間の資格停止と成績抹消処分となったことで、フィギュアスケート団体戦の順位が入れ替わり、金メダルがアメリカ、銀メダルが日本、銅メダルがROCになるとISUが発表した。
これに対して、ロシア・フィギュアスケート連盟は拒否する意向を示している。また、繰り上がりで3位になると思われていたカナダオリンピック委員会も、異議申し立てを検討している。
ロシアは「15歳で保護対象だったワリエワを成人と同様に扱ったのは間違い」と主張しているようだ。
カナダが銅メダルになるはずでは?というネット書き込みが多数見られる。主張されている理由の1つ目は「団体戦なのだから、1人でもドーピングで失格になる選手がいたら、チーム全体が失格になるはず」。確かに、これがアイスホッケーやスピードスケートのパシュート、ショートトラックのリレーだったら、選手1人だけの成績を抹消するなんてできない
理由の2つ目は「ワリエワの成績が抹消されたら、女子の順位が繰り上がるから、各チーム2ポイントずつ増えて、カナダが54ポイントで3位になるはず」。ワリエワが出場しなかったものとして計算するなら、当然そうなる。ISUの計算間違い(抹消前の結果)
ワリエワの分が0ポイントだったら、フリーに進むチームが変わってしまったのか?と思って計算してみたが、ROCが26ポイント3番手になるだけで、変わらなかった。
個人戦の成績は、4位ワリエワを抜いて1つずつ繰り上がった。オリンピック前のヨーロッパ選手権も同様。となると、やはりROC以外の各チームに+2ポイントが妥当な計算だと思う。
ワリエワ自身が30日以内にスイス連邦裁判所に上訴する権利があるそうだから、日本の銀メダルが決定して選手たちがメダルを手にするまで、まだ一悶着ありそうな気配。
なんだかなぁ・・・