今月初め、今から3週間ほど前、驚きのニュースが出た。驚いたのはおいらだけなのか?この記事へのフォロー、あるいはネット上での議論は顕著に認められなかった。2/23の日米首脳会議を前に米国政府が先制パンチをくりだしてきたのだ。米国は日本の戦争には巻き込まれたくないと。
今まで、「保守派」は、日本周辺で米軍がむざむざとやられているのを日本が傍観したら、米国世論は激怒、沸騰し、日米安保はすぐ廃棄。したがって、日本の安全は保障されず、崩壊する、と危惧し、警告を日本国民に発してきた。
日本政府(@内閣法制局長官)による、事実上の米軍支援となる、集団的自衛権の容認が必要である!、と。
でも、ちがうんだよ。アメリカさまは ぬっぽん となんか共闘なんかしたくないんだよ。ぬっぽん は、ずーっと自らの安全保障を確保できない「ひよわな花」であるべきだとの信念をもっているんだよ。今度のケリー国務長官って、sino-maniaだってはなしじゃないか。
進駐軍@祖 21世紀でも進駐軍 「親中」軍
結局、日米首脳会談では、日米共同軍事行動についての目立った合意はなかった。当然である。なぜなら、米国は中国と戦争する気はないからだ。戦争どころか外交関係悪化も避けたい。理由は、米国は中東、アフガニスタンで足をとられている。ブッシュ時代、対アフガン戦争、対イラク戦争を、結果は成功ではなかったが、まがりなりとも遂行できたのは、中国が拒否権を発動しなかったからだ。拒否権どころが、世が世なら、あるいは時代が時代なら、中東やアフガニスタンのゲリラたちの思想的祖国に中国がなってもおかしくないのだ。そういう文明的「反米カード」をあえて切らない中国を米国が厚遇するのは当然である。その中国さまと小競り合いをおこすは ぬっぽん は実はやっかい、アメリカさまにとって。何より、現在、米国はイランとの戦争に備えているらしい。本当に米国がイランと戦争するのであれば、中国の支持をとりつけなければならない。最低、敵にまわすことは絶対さける。だから、尖閣諸島など瑣末なことだ、米国にとって。
事実、1993年、民主党出身のモンデールは駐日大使時代に、尖閣の紛争に日米安保条約は発動されないと発言した(wiki)。 現在、国務長官は民主党出身のジョン・ケリーだ。sino-maniaであるケリーは、「尖閣諸島が「日米安保条約の適用範囲にあるとの揺るぎない立場をあらためて確認する」と言っている(ソース)。これは、戦略的発言である。こういわないと、在日米軍の駐留権が確保できないからだ。事実、安倍首相は言っている。尖閣は日本独力で守る、と。そして、符号が合うように、日米首脳会談の発表ではオバマ米国大統領は尖閣どころか中国、日中関係にさえ言及していない。日米首脳で合意があったはずだ。オバマは言ったのだ。「面倒を起こすな!米国は参戦しない」。そして、さらに符号が合う。安倍日本国総理大臣は、言っている;「日中関係は、最も重要な関係の一つ」であると。こういう戦略的言辞=腹黒い本音を美しい言葉でいうことは、前述のケリー国務長官の、「尖閣諸島が「日米安保条約の適用範囲にあるとの揺るぎない立場をあらためて確認する」とみあったものだ。
この安倍外交とは、1)中国とは絶対けんかする気はなく、現実にできなく、2)その理由が米国からくぎをさされているということなのだ。アメリカさまは東アジアの平和に何と貢献していることでしょう!
もちろん、中国さまも、正確にいうと中国さまのえすたぶりっしゅめんとさまは、戦争する気はない。なぜなら、彼らは金持ちだかただ。金持ち喧嘩せず! 希望は戦争!はびんぼーぬんの抱く夢なのだ。 恐るべし、太子党の時代!
日没する処の太子 日出ずる処の太子 明るい日本の太子
安倍ちゃんの吸着分離能力。安倍ちゃんのすごいところは、吹きあがったナショナリズムを吸収して、膨潤し、政権を取った。その吹きあがったナショナリズムを担う人たちは「非太子党」の人たちだ。そして、こういう「非太子党」の人たちの願望する施策は実効されない。あるいは、縮小化されて実施される。例えば、政府主催の竹島の日式典。でも、ナショナリズムを担う人たちは「非太子党」の人たちは、安倍ちゃんには吹きあがらない、彼らが支那・朝鮮に対してするようには。安倍ちゃんは、ナショナリズムを担う人たちは「非太子党」の人たちの吹きあがりを抑えているのだ。すごいじゃないか。「叛乱群衆」を吸着し、分離しているのだ。
愚記事(2006/6/4)より;
おためごかし、って戦略といえり?