製薬業界就職事情;
おいらは以前報告した。ポスドクの製薬会社への採用率は1%以下である、と。
そんな中、公式インタビューがあった。これはアステラス製薬の人事担当官が答えたもの。採用する博士は、1)35歳前、それより年よりは採らない、2)入ってすぐ会社カルチャーになじまない人は採らない、3)今は200人の応募に1人の割合の採用率、だそうだ。情報元は独立行政法人・産業技術総合研究所 能力開発部門 人材開発企画室が税金を使って作った報告書「現場連動型(OJT型)育成プログラム 検討委員会 報告書 博士の活かし方 博士は21世紀の人財鉱脈 」より(pdf重い!注意)。 (アステラス製薬の人事担当者インタビューあり) 出典: 愚記事
一方、こんなブログがあった。
博士課程女子、就職活動をしてみた。
この不況の最中、博士課程まで進学してしまった無謀な女子の就職活動日記。
実況中継で面白い。 極めて、有益。
おもしろい理由は、本人の認識状況が描かれていること。
でも、愚ブログの悪いくせ。難癖つけてみた;
そして、ひが目から見れば、客観的に見て、「うーん」っていう部分が、いとおかし。
たとえば;
こんなこと知らないで、製薬・博士・就職、とか、びっくり。 4年前の話さ;外資系製薬会社が日本の研究拠点閉鎖
さらに、これも「時代遅れ」;
なぜ彼氏と相談したかというと、製薬の研究所は、ほぼ100%、田舎にあるからである。
某筑波山麓製薬研究所はその研究所を縮小(閉鎖)へ! 替わりは神奈川県に新規設立。理由は、「研究所が田舎にあっては"優秀"な人材が集められない」! と、おいらは聞いている。旧田辺だって、神奈川に来てるし。
■さて、問題は「博士課程女子、就職活動をしてみた」の"くすり作り猫"嬢がどこの大学でるか?ということだ。
大変ではあったが、言われたほどでなかった、というのが私の感想、って。
よっぽどの「銘柄」大学なのではないかと、存ずる。
▼一方;
もっとも、ただ、1つ上、2つ上の代は、無い内定が多く、ポスドクになるものが多かった、とも言っている。
つまりは、ポスドク=就職しそこなった者ども、という認識。
そういう者どもが、最上記にあるように、200人にひとりという採用になる。
そういう認識だと、すじが通る。 すなわち、ポスドク=就職しそこなった者ども。
博士も新卒に限る、ということか。
ある大手メーカーの幹部は「博士でさえ敬遠する企業は多い。まして、最初に就職できなかったポスドクとなると『できない博士』とレッテルを貼る人は多い」と打ち明ける。 元村有希子 毎日新聞科学環境部 記者 「大学院重点化は一体なんだったのか」
今のご時世、こういうポスドク認識なのか。 (ってか、知ってたよ)
でも、フリーターとポスドクってカタカナという語感で、フリーター=ポスドクと無意識にでも思い込んでいる人びとは意外に多い、とおいらはこの12年間感じ続けてきた。