来る4月28日は、今から61年前にサンフランシスコ講和条約が発効され、日本が独立を取り戻した記念すべき日だが、「主権回復の日」として今年から政府主催の式典が検討されているという。今なお日本は戦後レジームの呪縛から解放されてはいないが、その日を境にして、真の独立に向けた歩みが始まったのである。『大東塾三十年史』をめくっていると、やはりその日のことが書かれていた。敗戦の責任を取るとして、昭和20年8月25日、代々木練兵場で14人が自刃している大東塾の人々は、大きな喜ぶをもってその日を迎えたのだった。「午後10時30分、サンフランシスコ平和条約効力を発生して独立回復。宮中勤労奉仕終了奉告祭後直会中を地方道友ともども一同起立して皇居を遙拝。黙祷。なほ、この日、宮中勤労奉仕最終日にて、両陛下の拝謁を賜ったが、天皇陛下の竜顔、ことのほか輝くばかりのうるはしさであられた」と記述している。そして、人格の陶冶を第一にする大東塾では、影山正治塾長が塾生信条や塾生心得を掲げて、厳しく自分たちを律したのだった。6年8ヶ月にわたる占領軍の統治によって、日本は骨抜きにされてしまったからだ。しかし、そうした幾多の保守民族派の人たちの努力にもかかわらず、未だ日本は志半ばであり、真の独立は達成されていない。ようやくにして、安倍政権が誕生し、日本が国家として身構えようとしている。その決意を確認する意味でも、政府主催の式典が挙行されることは、そのための第一歩として、大きな意義があると思う。
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