アメリカを敵とするわけではないが、日本の国益のためには、衝突することがあってもやむを得ないだろう。大東亜戦争に突入したのも、日本が一方的に悪かったわけではない。日露戦争までは、日米は友好的であった。風向きが変わったのは、それ以降である。アメリカは日本人の移民にまず難癖を付けてきた。年間1万人が超えることが制限されたほか、大正13年には排日移民法案が上下両院を通過した。さらに悪いことには、アメリカが満州に権益に目を付けたことで、日本との間で利害が対立したのだ。日米開戦の不幸を繰り返さないためにも、アメリカは節度を持って日本と接すべきだろう。そうでなくても、現在の日本は、アメリカの管理下にあるといっても、それは過言ではない。70年近くにわたっアメリカ軍が常駐しており、沖縄に限ってみれば、アメリカ軍が2万人であるのに対して、自衛隊はわずか2千人である。尖閣諸島をめぐって、中共の侵略が危惧されているが、軍事的な意味では、日本はまだまだ増強する余地がある。アメリカは全世界的な規模での兵力の削減を検討している。極東において、日本に肩代わりを求めるのであれば、それ相応の対応をすべきだ。日本の国力を落とすようなTPPをごり押しすれば、日本人はあっというまに反米一色になってしまうだろう。いくら自民党政権であっても、何の手助けにもならない。アメリカばかりでなく、日本も困っているのだから、そこはギブアンドテイクでいくべきなのである。
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