藤岡信勝氏や長谷川幸洋氏が元左翼だったから信用できないという意見がネット上に散見されます。若いときにそうした経験をしないで、すんなり大人になる方が、実際はどうかしています。
今は亡き西部邁、志水速雄、林健太郎、香山健一の各氏も、かつては左翼でした。麻疹みたいなもので、一度かかると免疫ができるのです。そして、党中央や指導部の独裁的な運営に嫌気がさすのです。
今回の藤岡氏が名指しで日本保守党を批判したのは、上意下達(じょういかたつ)で、百田、有本両氏の暴論に付き従っている人に対しての、ある意味では警告でもあるのです。
金だけ払わされて何の権限もない。エコーチェンバーのメンバーになって、いじめに加担していることは、保守と呼ぶにはふさわしくないからです。
それでもなお付いていく人たちは、ドストエフスキーの『悪霊』に登場する悪鬼にとりつかれた豚のようです。悪鬼が入った豚の群れは、激しく馳せくだり、崖より湖に落ちて溺れるというシーンを思い浮かべてしまいます。
未だに日本保守党を信じている皆さんは、ご自分の胸に手を当てて考えてみて欲しいと思います。百田氏の公衆の面前で抜刀するようなことが、許されてよいわけがないからです。