国民から選ばれた大統領が、任期途中で逮捕されるということは、まさしく前代未聞ではないだろうか。韓国のユン大統領に拘束令状を執行させる権限が、どこにあるか問われるのは、いうまでもないことである。
北朝鮮や中国の息のかかった左派勢力が、法にもとづかない形で権力の奪取を試みたのである。国会が左派勢力に握られ、何もできなくなってしまっているなかで、孫大統領が乾坤一擲の思いで戒厳令を布告した。それ以外に自由と民主主義を守る手立てはないからである。
ユン大統領を守り抜こうとする人たちは、若者が中心である。自由と民主主義の恩恵に浴してきたからである。韓国有事は日本有事である。今まさに香港の二の舞になろうとしているときに、石破内閣は、韓国の左派勢力との接近を図ろうとしている。
カール・シュミットが言うように「主権者とは、例外状況にかんして決定をくだす者をいう」(『政治神学』)のである。
日本も安閑としてはいられない。そこでエセ保守を排除するのは当然のことである。韓国の出来事は対岸の火事ではない。国家として身構えるためには、党派を超えて保守派が団結しなくてはならないのである。そして、自衛隊は、戦後体制によって栄誉の大権が与えられなくても、国体を守り抜く軍隊として矜持を持たなくてはならないのである。