北朝鮮は一昨日、日本海に向けて短距離弾道ミサイル2発を発射した。ロシアが開発した「イスカンデル」に近い新型ミサイルとみられ、我が国の対ミサイル防衛システムでは撃ち落すことが困難だといわれる。昨日付の日経新聞でも「通常の弾道弾と異なる軌道で飛行するため、補足や迎撃は難しい」書いている▼新型ミサイルであれば、従来のスカッドのような液体燃料ではなく、固形燃料が用いられ、準備から発射までの時間が大幅に短縮される。我が国にとっては憂慮すべき危機であり、国民の生命と財産を守るためにも、安全保障政策の抜本的見直しが求められる。そこに核が搭載されれば、取り返しがつかないことになるからだ。アメリカファーストのトランプは「小さいミサイルだから」と無視ですむだろうが、いくら射程が短くても日本には届く。最悪の事態を想定して対応しなくてはならないのである▼相手が攻撃してきたならば、即座に反撃する能力を持つことで抑止力が高まる。それをしないで対ミサイル防衛システムの整備にばかリ力を入れるのは問題ではないだろうか。我が国も短距離弾道ミサイルの開発に力を入れるべきだ。楯よりは矛である。敵の射程外から目標を攻撃できるスタンドオフミサイルの導入は当然である。自衛隊が憲法違反かどうかの神学論争よりも、どのようにして脅威に対抗するかが議論されなければならないのである。
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