自衛官候補生の男が岐阜県の射撃場で昨日、こともあろうに同僚に向けて発砲し、2人が死亡し、1人が負傷した。同僚に銃を発射するような自衛隊ではというので、特定政党や左翼勢力は防衛力増強に待ったかける口実にするだろう。そうした批判は覚悟せねばならず、自衛隊の諸君はじっと耐えるしかない。
今私たちが考えるべきは、自衛隊を憲法違反のままに放置しておいた政治の責任である。胸を張って自衛隊員であることを公言できないような雰囲気がないと言ったら嘘になるだろう。隊員の募集にしても大変なことになっているのは、国軍として認められない憲法上の制約があるからだ。
交戦権なき自衛隊がどう戦うのだろう。それを考えると、暗澹たる気持ちになってしまう。国民こぞって自衛隊を尊敬するようにならなければ、優秀な人材が集まるわけがないのである。
不甲斐なき岸田首相は、いざという時に決断をためらうに違いない。戦術的な指示は、日米合同委員会から出るようになっており、どこまで日本が関与できるかも不透明である。
政治は何のために命を賭けるかについて明確に示す必要がある。いうまでもなくそれは、三島由紀夫が述べていたように、日本の文化と伝統とを守り抜く御楯としての軍隊なのである。栄誉の大権が天皇陛下から与えられるのが当然である。軍旗もまたそうでなければならない。それすらもなくて、どうして若者を死地に向かわせることができるだろうか。
しかし、そうではあっても、有事は目前に迫っているわけだから、自衛隊の諸君には臆せずお国のための御楯となってもらわねばならないのである。
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