草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

最悪の事態は日米が台湾を見捨てることだ

2024年01月15日 | 台湾有事
 台湾の新総統に頼清徳氏が選ばれたが、私たちは喜んでばかりはいられない。習近平は武力による台湾統一を公言しており、それは現実味を帯びてきているからだ。
 驚くべきことに、バイデンはこのタイミングで「台湾の独立を認めない」と発言したのである。我が国も上川外相が祝意を述べただけで、岸田首相は第三者的な立場に終始している。
 日米がこんなありさまでは、必ず中国はやってくるだろう。しかも、クラウゼヴィッツが『戦争論』で述べているように、想定されるような事態ではなく、最悪の状況下に置かれるのが戦争なのである。
 その悲観的な見方からすれば、中国が台湾に攻め入っても、米国は軍事的な介入をためらう、ウクライナのような戦い方を台湾はせざるを得ない。佐藤優の言葉を借りるならば「管理された戦争」であり、台湾は消耗戦を強いられることになる。
 さらに、先島諸島に配備される自衛隊のミサイルも、最終的には絵に描いた餅になりかねない。親中派の岸田首相が決断できるわけはないからだ。
 平和安全法制における「武力行使の三要件」は「我が国に対する武力攻撃が発生したこと、又は我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命,自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があること」「これを排除し,我が国の存立を全うし,国民を守るために他に適当な手段がないこと」「必要最小限度の実力行使にとどまるべきこと」であるが、「核なき世界」を掲げる岸田首相では無理である。
 さらに、尖閣諸島は中国のものになり、先島諸島の自衛隊基地も壊滅的な被害を受けるが、日本は泣き寝入りするしかない。そして台湾の自由と民主主義が奪われ、日本もまたその後に続くことになるだろう。ことここにいたっては、日本は核の議論を早急に始めなければならない。しかし、岸田首相を始めとして、平和ボケの人たちは、そのことに未だに気づいていないのである。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 総統選で頼清徳氏を選んだ台... | トップ | フロアーを増やすためなる騒... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

台湾有事」カテゴリの最新記事