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残酷な気がしたが、数ページで解消する。
捨てた猫の方が早く家に帰って来ていた。
しかし、猫を棄てる感覚(悔恨に近いようで、全く違うような不思議な感覚)はこの本に通底している気がする。
父親は息子にとって不思議な存在である。
母親とは全く違う。
一種のライバルであり、友達になることはない。
人生の先人であり、何よりも自分によく似ている。
私の場合一度だけ諍いがあった。
それが傷になり悔恨になった。
実に些細な諍いで、直ぐに忘れてしまうものだった。
そこにいた父母も忘れただろう。
父母が亡くなった今では、私以外誰も知らない些事だった。
しかし、私の中にはずっと残っている。
あの諍いはするべきではなかった。
村上さんの父もわたしの父も戦争に行っている。
村上さんもわたしも戦後生まれで父が戦死していれば今はなかった。
村上さんの父は、教師で俳句を詠んだ。
私の父は商売人で高等小学校卒である。
俳句も詠まないし学識もない。
たが、二人は同じ時代を生きた。
この本は、不思議と私の父の姿と重なる。
これをどう表現したらいいのだろう。
迷う。
父は亡くなって25年も経つが今も自分のそばにいる。
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「孤独」が美しい。