お寺を出て少し歩けばまたお寺という中で、特に興味深かったのは吉水神社だ。
日本最古の書院建築で、世界遺産に登録されている。
後醍醐天皇が吉野に逃れてきて、南朝の皇居としたのは14世紀だが、
それより150年ほど前、ここは義経と静御前が共にすごした最後の場所だった。
建物のそこここに長の年月を感じたが、驚いたのは義経の鎧や鐙、
弁慶の籠手や七つ道具の一部、静御前の鎧などが残っていることだった。
こちらは弁慶思案の間。(暗くてちょっとブレている)
時代が下って、16世紀には豊臣秀吉がここで花見の宴を開いている。
上に挙げた人々のほか、最澄や空海、水戸光圀公や助さん、一休和尚などに
ゆかりの品々が残っていて、こんな山奥ながら、歴史上重要な場所だったことがわかる。
吉水神社からは中千本の桜が見渡せ、「一目千本」と言われているのだが、残念ながら……
写真では右手前の1本のみ満開になっているが、この1週間あとだったら、
薄茶色に見える山の斜面すべてが桜色に染まっていたことだろう。
吉水神社からは、同じく世界遺産の金峯山寺 蔵王堂が眺められる。
歩いてもすぐだ。
七分咲きとの桜情報が出ていた下千本の眺めもまだまだの状態。
ゴール間近の黒門。ここまで寺の合間を埋めるように食べ物屋さんやお土産屋さんが連なっていた。
カップ入りのくずもちや、串に刺したタケノコの天ぷらなどを賞味。
でも、奈良のおみやげって、くずもちと奈良漬けくらいしかないなあという印象。
最後に、桜の情景を。
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