一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

878  岬山の風知り尽くし鳥帰る  となみ

2013年03月15日 | 

 そういえば最近、ジョウビタキ、ツグミの姿が見えなくなった。我が家の櫨(ハゼ)の実もいつも間にやら無くなっているから、ツグミが食べたのだろう。

 さて、ハゼの実と言えば、和蝋燭(ワローソク)の原料である。1トンの実から、1キロの蝋が採れるという。蝋は、和蝋燭を初め、鬢付け油やポマード、口紅、乳液などの化粧品、ガムなどの食品、クレヨンや石鹸、塗料やインクなどにも使われている。

 大陸に帰る鳥たちにとって、ハゼの実は貴重な食料である。鳥たちの体内に取り込まれた蝋の成分は、皮膚や羽根に行きわたり、冷たい風雨から身を守るからだ。

 この句の鳥は、「岬山」とあるから、海鳥のユリカモメのことかもしれない。

コメント
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