(スカートは ひきずるほどや いのこずち)
女性がスカートを穿くこと自体、無防備だと思う。しかし、戦後ミニスカートが大流行した時、「本来女性は、危険を恐れず男を挑発することをこそ望んでいるのだ」と妙に納得したものだ。
ところで、舞踏会のロングドレスならいざ知らず、西部劇の牧場で働く女性のロングドレスに違和感を感じるのは、私だけではないと思う。つまり、ロングドレスは、大邸宅、お金持ち、貴婦人、舞踏会、中世ヨーロッパなどとイメージが重なっても、農作業と合うはずがないからだ。
さて、現代ではどうであろうか。この句の女性は都会生まれの都会育ち、高原の別荘にでもやってきて草原を散歩している。それは蚊や蚋に刺されなくて良いかもしれないが、一旦スカートの中に良からぬ虫が入り込んだら、きっと悲鳴を上げて走りまわることになるだろう・・・・などと心配するのは、下司の勘繰りだろうか。
この句の作者だって、「都会のお嬢さん、そんなスカートで歩くもんじゃありませんよ」と苦言を呈しているんではないでしょうか。
まあ、イノコズチ程度の被害で済めば上等です。
シュウメイギク(秋明菊) キンポウゲ科