一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1047  スカートは引き摺るほどや牛膝   実耶

2013年10月04日 | 

(スカートは ひきずるほどや いのこずち)

 女性がスカートを穿くこと自体、無防備だと思う。しかし、戦後ミニスカートが大流行した時、「本来女性は、危険を恐れず男を挑発することをこそ望んでいるのだ」と妙に納得したものだ。

 ところで、舞踏会のロングドレスならいざ知らず、西部劇の牧場で働く女性のロングドレスに違和感を感じるのは、私だけではないと思う。つまり、ロングドレスは、大邸宅、お金持ち、貴婦人、舞踏会、中世ヨーロッパなどとイメージが重なっても、農作業と合うはずがないからだ。

 さて、現代ではどうであろうか。この句の女性は都会生まれの都会育ち、高原の別荘にでもやってきて草原を散歩している。それは蚊や蚋に刺されなくて良いかもしれないが、一旦スカートの中に良からぬ虫が入り込んだら、きっと悲鳴を上げて走りまわることになるだろう・・・・などと心配するのは、下司の勘繰りだろうか。

 この句の作者だって、「都会のお嬢さん、そんなスカートで歩くもんじゃありませんよ」と苦言を呈しているんではないでしょうか。

まあ、イノコズチ程度の被害で済めば上等です。

シュウメイギク(秋明菊) キンポウゲ科

コメント
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