「銀杏」は、「イチョウ」と読むと樹木全体を言い、「ギンナン」と読むとイチョウの実を言う。誤解を避けるため、できれば樹木の場合は公孫樹、実の場合は銀杏と書いてもらいたい。
さて、この句「穴」と言っているが、「心の穴」のことであろう。その寂しさ、空虚さを一つの銀杏が埋めている。そこで気になるのが「穴の大きさ」。それは当然、作者のいる部屋そのものと考えて良いだろう。とすると、あのたった一つの小さなギンナンが巨大に見えてくるから不思議である。
キンモクセイ(金木犀) モクセイ科 モクセイ属の常緑小高木。ギンモクセイの変種