★昨年6月に『哀しみ模様』でデビューし、年末の日本レコード大賞で新人賞を受賞した山本あきさんの第二弾シングル、5月に出た『幸せの行方』を取り上げます。
★彼女にとっては酷な言い方になりますが、昨年のレコ大新人賞といっても、実績に裏付けられたものではないというのが正直なところでしょう。それでも昨年デビューの演歌新人歌手の中からただ一人選ばれたのですから、その幸運をバネにさらに飛躍してほしいものです。
★その意味でセカンドシングルは注目です。雰囲気としては『哀しみ模様』と同じく失恋の心の痛みを歌った歌謡曲調の曲になっています。彼女の声には、程よい艶やかさがあります。女っぽさと清純さのバランスがうまく取れているように思います。失恋の歌ですが、悲しみを乗り越えていくしたたかさも感じ取れます。
★2ハーフで約3分40秒と、やや短めの曲なのは、冗長さを避け、感情を凝縮させるねらいがあるように感じます。