五木ひろしさんの芸能生活50周年記念シングルということです。別の芸名で活動していた時期も含めてとはいえ、50年とはすごいキャリアです。彼のよさは、そのキャリアや人気に奢ることなく、常に変わらない謙虚な姿勢を持ち続けていることだと感じます。
この『桜貝』は、以前にアルバムに収録されていたもののセルフカバーだそうですが、演歌の王道と言えるような作品で、まことに50周年記念にふさわしい曲だと思います。
彼はこのところ『夜明けのブルース』『博多ア・ラ・モード』とレーモンド松屋さんの作品が続き、この路線が定着した感がありました。ここで雰囲気を変え、しっとりと落ち着いた曲を持ってきたのは、いい意味で裏切られた感がします。
私はカラオケでは彼の曲は、かなり以前の『別れの鐘の音』『あなたの灯』『ふるさと』あたりをよく歌い、最近の曲はほとんど歌っていなかったのですが、『夜明けのブルース』からは好んで歌っています。この『桜貝』も一見とっつきやすい曲なので、ぜひとも定番曲にしたいと思います。