前回に続いて男性歌手です。今回は伊達悠太さんで、35歳とそんなに若くはないですが2012年のデビューですからキャリアとしては若手ですね。
私もこの名前には記憶があると思ったら、このブログでも5年前に『俺とカモメと日本海』という曲を取り上げていました。北海道の伊達市出身なのでこの芸名にしているようです。
8月16日に新曲『土砂降りの雨だから』が発売されています。
まずこのタイトルについてですが、「土砂降り」ってあまり上品な言葉ではないですね。歌謡曲では古いところでは春日八郎さんの『あん時ゃどしゃ降り』があり、また和田アキ子さんの1969年セカンドシングル『どしゃ降りの雨の中で』は彼女の出世作になっています。
まあそれだけインパクトのあるタイトルではあります。そしてこの『土砂降りの雨だから』はタイトルに似合わず(?)女性主人公の曲なんですね。
強い雨の降りしきる中での別れの情景が目に浮かんでくるような、ムードたっぷりの本当にいい曲だと思います。
タイトルどおりの歌詞で語りかけるように始まる歌謡バラードは、作曲が歌謡曲づくりの名手であるシンガーソングライターの杉本眞人氏、また作詞は女性の細やかな感情表現が得意な朝比奈京仔氏、そして編曲は演歌・歌謡曲で数多くの実績がある猪股義周氏という豪華メンバーによるものです。
私はこの曲を最初聴いたときは男性主人公の曲かなと思いましたが、2番の歌詞に「あんた」「あたし」が出てくるので女性主人公かと気付きました。ただ、昨今は女性と男性の言葉づかいもほとんど差がなくなってきているので、この曲の歌詞もそういった現代的な感覚で作られているようです。
伊達悠太さんにとってはこういうタイプの曲は新境地のようですが、なかなかうまくこの曲の心情を歌い上げていると思います。
とにかくこの曲は杉本メロディーのよさが存分に味わえるので、まず聴いてみてください、そしてカラオケでも果敢に挑戦してみてくださいと言っておきます。