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人生そのものがフィールドワーク。

5月2日(月)

2011年05月04日 00時40分40秒 | 2011年

  5時半起床。身支度を整え、6時半前に宿をチェックアウトする。京都駅07:04発の東海道線に乗り、米原で北陸線に乗り換えて長浜へ。長浜港から船に乗って竹生島を目指す。今日は平日ながらもゴールデンウィークということで、朝一番の船は早々に満席となり、一部乗れなかった人もいたようだ。やはり、時間には余裕を持って行動することが重要である。船の所要時間は約30分。混雑した船内にいるのも嫌だったので、デッキで琵琶湖を眺めながら過ごした。


朝一の船(9時発)に長蛇の列が出来ている。


もはや海としか思えない広さである。

  竹生島は、古来から「神の住む島」と呼ばれている。確かに、島全体に厳かな空気が流れているし、島内には西国30番の宝厳寺と都久夫須麻神社があり、どちらも素晴らしい雰囲気を持っている。また、境内からの眺めも素晴らしく、まるで別世界に来たかのような感覚を得ることが出来た。交通の便の悪ささえなければ、こういう所に住んでみたい。


竹生島全景。


入山口前には昔ながらの売店が並ぶ。


宝厳寺本堂。


随分派手だ。


観音堂。


舟廊下。


都久夫須麻神社本殿。


神社境内からの景色。

  長浜へ戻り、北陸線と東海道線を乗り継いで大垣へ。大垣からは、樽見鉄道に乗車。ワンマン運転1両の、これぞ田舎という感じの路線である。


樽見鉄道樽見行き(大垣駅にて)

  谷汲口駅で下車し、バスに乗って谷汲山へ。バス停から参道を10分ほどで、西国三十三観音巡礼第33番札所、華厳寺に到着する。西国巡礼最後のお寺であり、私にとっては百観音巡礼最後のお寺である。さすがは西国を締めくくるお寺だけあって、境内は見所に溢れている。本堂は荘厳な造りで戒壇巡りなどもあり、満願堂は一段と高い場所で存在感を示している。そして、笈摺堂(おいずる堂)には大量の笈摺や金剛杖が納められていた。その隣には子安観音堂があり、ちょうど今朝大学の友人の奥さんが破水して病院に向かったという話を聞いていたので、「無事に生まれますように」とお願いした(ちなみに、出産は無事に終わり、大きくて元気な赤ちゃんが生まれたとのことである。本当に良かった。奥さん、お疲れ様でした)。また、本堂の裏には「苔ノ水地蔵」が安置されており、身体の具合の悪い人が地蔵の同じところにお札を貼って祈ると、それが良くなると言われている。ちなみに、私は頭を良くすべく、頭のてっぺんに貼っておいた。最後に、本堂の柱に打ち付けてある「精進落としの鯉」に手を触れ、これまでの精進潔斎の生活を終え、俗界に帰る(ということになっている)。西国巡礼を始めて約2年、百観音で考えると板東巡礼を始めてから約4年半。長かったようで、あっという間だった。正直、参拝の最中は特に意識はしなかったが、参道をバス停に向かって歩き始めた時になって急に感慨深さを感じた。達成感と寂しさの混じった、複雑な気持ちである。そして、今はただ、最後まで無事に巡ることが出来たことに感謝したい。


参道を歩いてお寺を目指す。


仁王門。


本堂。


たくさんのお札が貼られた苔ノ水地蔵。


笈摺堂。


中の様子。


子安観音堂。


満願堂。


この猿バージョンをどこかで見た気がする。


このままいくと、私のお腹もこうなりそうだ。


精進落としの鯉に触り、俗界へ。


最後の参拝が終了した。

  谷汲口駅へ戻り、電車が来るまでの時間をホームでまったりと過ごす。この駅がまた、観光ポスターに出てきそうな感じの素晴らしい雰囲気を持っている。これまでも田舎の駅はたくさん見てきたが、これほど良い具合にのどかさが出ている駅は珍しい。この駅なら、2、3時間は電車が来なくても平気かもしれない。


のどか過ぎる。


ちょっとかっこつけてみた。


帰る電車が到着。

  大垣へ戻り、東海道線に乗り換えて名古屋へ。今日初めての食事は、駅地下街にある「備長」のひつまぶし。元々私はうなぎがあまり好きではないのだが、ひつまぶしはかなり美味しかった。わさびを始めとした薬味をのせて食べるとさっぱりするし、何より出汁をかけて食べると最高のお茶漬けになる。これは、うなぎの脂っこさが苦手な私のような人間にとって、その苦手部分を消し去る画期的な食べ方だ。さすがは名古屋名物である。


お茶漬けが最高。


肝わさも美味しい。

  ひつまぶしを食べている最中に地元の友人から電話が入る。しかも、「今名古屋に来たんだけど…」とのこと。名古屋転勤になった彼女の所に遊びに来て、お土産に何が欲しいか聞こうと思ったそうだ。かなりの偶然である。せっかくなので合流し、彼女の仕事が終わるまでしばらくお喋り。その後、彼女も合流し、3人で「スガキヤ」のラーメンを食べる。本場名古屋の「スガキヤ」に来ることが出来、しかも素晴らしい偶然に恵まれて、楽しい時間を過ごした。


初、本場名古屋のスガキヤラーメン。

  2人に見送られて20:20発ののぞみ186号に乗り、東京へ戻ってくる。帰宅は23時前。この3日間(29日のサッカー観戦を入れると4日間)は、本当に充実した休みを過ごした。一方で、明日からの予定は全く白紙である。しかし、せっかくなので何かしら有意義な過ごし方をしたいと思う。

 

  以下、乗らなかったが撮影だけした鉄道関係の写真を掲載しておく。まずはJR線から。


首都圏では見られなくなったこの電車も、関西圏ではまだまだ第一線で活躍している。


北陸線敦賀行き。

 続いて南海線。


高野山へ行く特急こうや。


和歌山へ行く特急サザン(指定席車両)。


関西空港へ行く特急ラピート。

 次は近鉄線。


この2両が、初期の近鉄特急を支えてきた。

 最後は、谷汲口駅に保管されていた歴史ある車両を。


3本線は、3等車(普通車)を表している。


昭和22年製造。