6時起床。今日は1日、じっくりと腰を据えて事務作業に取り組んだ。そろそろ年度末が近づいてきているのだが、このままいくと間違いなく3月は事務処理地獄に陥ることになる。それはある程度は仕方のないことだが、出来るだけその負担を少なくするためにも、出来ることは今のうちにやっておきたい。3月はJリーグの新シーズンも開幕するから、週末にきちんと休んで静岡へ行くためにも、今からコツコツと進めることは重要だ。昼食は、いつものパスタ。
20時半過ぎに帰宅。22時から、サッカーアジアカップ準々決勝、日本vs.カタールの試合を見る。この試合は見た人が多いと思うが、本当に凄まじい試合だった。先制されて追いつき、再度リードを許しても追いつき、最後に逆転という、ドラマのような試合。特に、2点目以降は人数的に不利になってから奪ったものなので、余計に価値が高い。香川選手が覚醒したのも、今後を考えると大きな収穫である。そして何より、得点後のザッケローニ監督のガッツポーズが最高にかっこよかった。まさに、「絵になる男」である。国内リーグ中は毎回複数の試合を観に行くなど精力的に動き回る姿勢も非常に好感が持てるし、彼に監督をお願いしたのは本当に正解だと思う。
さて、今述べたように今日は日本代表の活躍に沸いた1日だったが、一方で清水エスパルスにとっては、新体制発表の日でもあった。このオフは、エスパルスサポーターにとって非常にやきもきするものとなっている。市川、伊東といったチームを象徴する選手の放出に始まり、レギュラー陣が続々とチームを離れていった。正直言って、自らの意思で出て行った選手たちに対しては恨み言のひとつでも言ってやりたい気持ちだが、サッカー選手というのは選手生命が短い上に給料がそれほど高くもないので、より自分を高められると思えるところや少しでも良い評価をしてくれるところでプレーしたいと思うのは当然のことである。しかも、どこへ行こうと、これまで彼らが清水エスパルスというチームのために頑張ってくれていたという事実は変わらない。だから私は、他のチームへ行っても、彼らの活躍を願っている。ただし、エスパルス戦以外での話だが。最後に、中でも特に思い入れの強い選手については、下記に少しだけ今の気持ちを記録しておきたい。
- 藤本淳吾選手(名古屋グランパスへ移籍)
彼のプレーを初めて見たのは、2008年3月15日。フクダ電子アリーナで行われたジェフ千葉戦だった。この試合は、私が始めて観に行ったエスパルスの試合だったので、今でもよく覚えている。前半開始早々、豪快なミドルシュートであげた先制点は衝撃的だった。その後、大きな怪我に悩まされたこともあったが、特に今年はリーグ戦で13得点をあげるなど、背番号10を背負うにふさわしい大活躍だった。彼が移籍するとしたら海外だと思っていたので、国内の他チームに移籍してしまうのは残念ではあるが、私の中では彼が日本最高のレフティであることに変わりはない。 - 本田拓也選手(鹿島アントラーズへ移籍)
彼は、私と同い年である。そのため、何となく思い入れも強い。法政大学卒業後にエスパルスへ入団し、1年目から20試合以上に出場。特に今期は攻撃的な4-3-3のシステムにおいて、負担の大きいアンカーの役目を見事に果たした。彼がいなければ、このシステムは確実に機能しなかった。今期、エスパルスの失点はかなり多かったが、彼がいなかったらもっと恐ろしいことになっていたと思う。ここ最近は、日本代表にも呼ばれるようになった。今後は間違いなく日本を代表するボランチになるだろうし、そうなってくれることを願っている。 - 西部洋平選手(湘南ベルマーレへ移籍)
「一番好きなゴールキーパーは?」と聞かれたら、私は迷わず彼の名を挙げる。ハイボールの処理など多少の弱点はあるが、あの天才的な反射神経を目の前で見せられたら、誰でも思わず感嘆の声を上げるだろう。彼のおかげで決定的なピンチを凌いだという場面を、私は何度も見てきた。また、「若手のために」と自らの減俸を申し出るような人柄も、彼の大きな魅力のひとつである。湘南ベルマーレはJ2に降格してしまったので、今年エスパルスとの試合を見ることは出来ないが、今後も多くの場面でサポーターの悲鳴を安堵のため息に変えてくれることを願っている。平塚競技場は近いので、私も是非また彼のプレーを観に行きたいと思う。 - 兵働昭弘選手(柏レイソルへ移籍)
彼もまた、エスパルスの誇る魅力的なレフティである。持病に悩まされたこともあったが、中盤の球の出所として常に重要な役割を担うと同時に、大切な場面での得点力も光っていた。キャプテンとしての統率力にも優れていたと思う。それに何より、普段のクールな印象を覆す、試合中の熱いプレーが印象的な選手である。チャント(応援歌)で「清水の光」と呼ばれていたことからも、彼の果たしてきた役割の大きさが伺える。昨年の天皇杯準決勝での骨折の具合が心配だが、エスパルスの開幕戦の相手はレイソルなので、その時に元気な姿を見せてくれることを願っている。 - フローデ・ヨンセン選手(母国ノルウェーのチームへ移籍)
彼がエスパルスに在籍したのは、わずか2シーズンである。しかし、これほど強く印象に残り、サポーターに愛された外国人選手がいただろうか。その最大の要因は、もちろん彼のプレーのレベルの高さである。強力なヘディング、足元のテクニック、一流のポストプレー、献身的な守備力と抜群の運動量…彼の魅力は挙げればきりがない。昨年末の天皇杯準決勝での2得点を含む活躍を見れば、それがよくわかるだろう。それに加えて、試合中はもちろん、ピッチの外でも、常に彼は紳士だった。そんな彼の人柄も、これだけ愛された大きな要因だろう。今後は、母国ノルウェーに戻ってプレーを続けるとのこと。日本でのプレーが見られなくなるのは悲しいが、これからもたくさんのサポーターを魅了し続けて欲しい。そして、彼のような素晴らしいサッカー選手がいたことを、私は一生忘れないだろう。 - 岡崎慎司選手(ドイツブンデスリーガのシュツットガルトへ移籍?)
彼の移籍は、まだ正式には発表されていない。しかし、報道等を見る限り、移籍は秒読み段階に入っているだろう。もちろん、残ってくれればこれほど嬉しいことはない。彼のプレーを初めて見たのは、藤本選手と同じ試合(2008年3月15日のジェフ千葉戦)である。当時彼はまだ控え選手で、1-1の同点の場面で投入され、終了間際にバイタルエリアから豪快なミドルシュートを決めた。その後も私がサッカーを観に行くようになったのは、彼のゴールによってもたらされた興奮が忘れられないからかもしれない。その後、彼はあっという間にエスパルスのエースに成長し、ご存知の通り今では日本を代表する選手になった。先にも述べたように彼の移籍は決定ではないので、残ってくれれば本当に嬉しいが、ブンデスリーガで活躍する彼の姿を想像すると、それだけでワクワクしてくる。
「思い入れの強い選手」に限定したはずが、随分たくさんの選手の名前を挙げてしまった。本来であれば伊東選手や市川選手や、長谷川健太監督についても言及したいのだが、彼らのすごさは今更語るまでもないだろう。そして、出て行く選手がいれば、入ってくる選手もいる。高原選手や小林選手をはじめ、魅力的な選手が新たに加わったことで、来季の展望にも少しずつ光が見えてきた。友人たちからは「来季は残留争いじゃない?」と言われたり、J2のチームを応援している同期からは「J2で待ってます」などと馬鹿にされているが、私としては案外やれるんじゃないかと思っている。今から3月5日の開幕が待ち遠しい。