「じぇんごたれ」遠野徒然草

がんばろう岩手!

愛宕山館跡&怪しい親父

2007-04-11 15:57:37 | 歴史・民俗
 遠野の愛宕神社といえば、町外れといいますか、綾織町新里との境にある愛宕神社が第一かと思いますし、遠野ブロガーさん達も何度かご紹介しておられます。

 当ブログでは初登場となりますが、私は館跡という観点にて、このほど探訪してまいりました。




 大きく立派な社殿を持つ愛宕神社
 遠野市綾織町新里・・・・創建は明らかではないと伝えられるも、阿曽沼広郷時代の建立とも語られる。
 江戸時代の延宝7年(1679)遠野領主、八戸直栄(直義)が再興したとされる。
 石段は正徳6年(1716)新町の豪商、両川覚兵衛が寄進とされる。

 さて、城館跡関連の資料に愛宕神社も館跡である旨の記述があり、やはりこちらも以前から気になっていたところでもありました。

 境内の広くなっているところは愛宕社を建立した際或いは後の時代に広くしたものと思われますが、猿ヶ石川沿いの急傾斜地の上部には所々、帯郭的な平場が点在、さらに社殿背部の1段高い山野の西側には帯郭が配され、さらに社殿横のこんもりとした山野にも2段からなる帯郭が取り囲んでいるのが確認できる。


 社殿背部の山野にある三角点


 東南側の帯郭


 社殿脇の山野、東南側から西側へかけて帯郭が取り囲んでいる。

 空掘は確認できなかったが、帯郭等の階段状の平場は、はっきり確認できる状態であり、明らかに館跡を示す痕跡が残されている。

 築館年代は阿曽沼時代か?、信仰的な内容も考えられるも、やはりひとつの拠点というべき砦的な役割を感じてしまう。

 いずれ、少なくても阿曽沼時代後期には館は停廃され、愛宕神社が建立されたものと推測されます。


 風の丘方面と猿ヶ石川


 清流猿ヶ石川




 それではもうひとつのお題・・・

 実は上郷方面と綾織方面の館跡調べに出かけたのですが、今回は、あくまでも資料による場所調べ、いわば下見というやつですが、それでも上郷方面では、兼ねてから早期に探訪したいと考えていた平倉舘跡は、実際に山野に分け入って探訪の腹つもりでもありました。

 早速目星をつけていた山野に突入、林道を利用して愛車ごと突入となりました。

 しかし、何処まで行っても、車から降りて徒歩で行こうとも、それらしき場所に至らず、仕切り直しを考えて一旦麓まで降り、近所の御宅へ声掛けを行なう。

 確か、職場後輩の奥様のご実家と思ったが、留守のようでした。
 そこへ乳母車を押したご年配の女性がやって来ましたが、まずは聞いてみることに・・・・

 私「あのなっす、このあだりで館跡があると聞いだども、しらねすかっ(あの、この辺りに館跡があると聞いたのですが、知りませんか)」

 老女「はっ、おら何もながんすちゃ(私、何もありません)、何もいらねすちゃ(何もいりません)」

 私「ちがうす、館跡、お城跡さがしです」

 老女「おら、しばらぐ、白粉もつけでねがら、化粧品はいらねがんす(私、しばらく白粉はつけてませんので、化粧品はいりません)」

 私「城跡です。知りませんか」

 老女「城跡、みだごどもきいだごともながんす」

 
 完全に私は物売りとかの怪しい人物と思われたらしいです。


 私「山の中に城跡があるそうですが、それを見たくて聞いてます」

 老女「おら、山もねばっ、きっこもえっこどながんす(私、持山もなければ木も全くございません)」


 今度は山林関係か何かで木を売ってくれとか山を売ってくれと最後に語る山林ブローカーか何かと思ったらしい・・・。
 これはダメだっ・・・と思い・・・

 私「あそこに見える鳥居はなんですか」

 老女「お稲荷さんでがんす、個人のお稲荷さんだども、誰のだがはすらねっす、ほだがらよ、誰もこねがら、賽銭もあがってながんすちゃ(お稲荷さんです、個人のお稲荷さんですが、誰のものかはしりません、誰もきませんからお賽銭はないです)」

 今度は賽銭目当ての怪しい輩となってしまった・・・・ここまでとぼけられる態度はすばらしいと思います・・・・笑
 昨今は悪徳訪問販売もございますからね、むやみに人を信じてはいけないと私も思います・・・笑

 ということで、丁重にお礼を述べてその場を後にしました・・・怪しく映ったかもしれませんが、物売りでもなければ、泥棒でもございません。
 これだけは信じてください・・・・汗

あっ、別れ際、ご年配の女性は、この間も誰か調べに来たようです。地区センターに行けば教えてくれるものと思います・・・みたいなことを仰ってました。
(最後はこちらの趣旨が理解できたようです・・・涙)




 仕切り直しで綾織砂子沢へ・・・・とある高台から石上山方面を撮影
 
コメント (12)
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