「じぇんごたれ」遠野徒然草

がんばろう岩手!

史料は招くよ・・・

2005-10-20 22:24:17 | 歴史・民俗
 少し寒さが身に染みるといいますか、気温がガクッと下がっているように思えるのは歳のせいか?それでも気温は平年並みと天気予報では言っております。
 あ~・・それにしても後一ヶ月もすれば雪っこが降んだべな~・・・。

 さて、清心尼公の資料収集に図書館通いであるが、以前から知ってはいたが、まずは八戸家の歴史といえば「三翁昔語」「八戸家伝記」であろう・・ということで、写しの写しであろうが、どちらも難解な草書というのですかね、とにかく筆字が流れるように何の字なのか、さっぱり素人には読めない、これらを収録した青森県叢書は遠野の図書館にはない、青森県叢書ならある程度は活字となって収録されているに違いない、なんて考えているが、とにかく県立図書館にでも行って来ようと思っております。私の場合は主に市町村史、県史、それから上記の史料の一部を掲載して解説を施している書籍を多様しているので、研究、調査段階のレベルアップの段階かもしれないと考えております。
 まあ~大半は画像の故吉田先生の著作が参考となり得るものですが、伝承やら資料の解読による受け取り方、見解の違いでも随分とその後の考えが変わってくると最近感じている。
 例えば、南部藩主、南部利直公は、八戸家、清心尼に対しては随分と策謀やら難題を吹っかけた人物と遠野側では伝えられていたといわれますが、実際の史料としての書状には、甥姪の関係であった利直と清心尼、八戸直義を八戸家の養子として清心尼の娘、千代子姫との婚儀に際しては、なかなか許しも与えずと語られてますが、婚儀の報告を受けた利直からの清心尼への書状では叔父として、清心尼に対して親心といいますか、負担とならないように派手に祝儀はせずに、早めに顔を見せてくれ、また新郎新婦には早めに家移りをさせた方がよい・・・こんな感じと私は考えますが、藩主としてではなく叔父という縁者として意見を言っているようなことも垣間見られ、伝承と史料とでは随分とその印象も違ってくるものだとあらためて思った次第でもあります。
 まっ、しかし、遠野南部家(八戸氏)に対する処置は語られることも事実であろうとも考えますので、一概には言えませんが、今後はさらに両面から調べる・・このことが必要になってくるものと思ったりしております。

画像は「遠野南部家物語・新遠野物語」どちらも遠野の歴史を綴った内容でして、今は古書でもなかなか買えないといわれているようです。他に続遠野物語もあって吉田政吉氏による三部作でもあります。
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3 コメント

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Unknown (睦月庵)
2005-10-22 17:37:41
こんばんは。



我々が普段参考にしているのは古文書を活字になおしたもので、いわば著作者と読み手の間に第三者のフィルターがかかっているという状態でしょうか・・・。



私も読めるものなら原本を読んでみたいと思っていますがあの、干潟をムツゴロウがはいずり回った跡のようなものはさっぱり読めません。



南部利直と清心尼の関係も、領主という立場以外では叔父と姪という、やさしい関係だったのかもしれませんね。
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Unknown (とらねこ)
2005-10-22 18:02:19
コメントありがとうございます。

史料といっても私等にはその原本たるものは手にできるといったことは皆無であり、また手に入れたり、何かの拍子でめぐりめぐったとしても、読めるような代物ではございません・・・笑・・・よって活字となり解説も施された書籍に頼るといったことですが、単に解説といいますか解読した内容プラス、著者の見解も書かれていたり、同じ内容にしても他書の見解ともまた違う・・・これらを私達が上手く判断すればよいのでしょうが、せめて活字となったものを自らの力で解読してみる・・・こういったこともさらなるステップアップにつながるのでは・・・そういった意味もございます。



ということで、後日、清心尼絡みでメールでもいたしますのでよろしくお願いします。

また八戸に出かけなければならないかもしれません。
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女大名 (たま千代)
2005-10-24 20:46:23
先日本家の清心尼の部分を読ませて頂き、名前は知っていたけど女大名とは知りませんでした(恥;)。

こんな話を聞くと、遠野の先進性というか、古いようで新しい柔軟性を感じてしまいます。いや~、どんな事情であれ、女性の大名って凄いかっこいいです(スミマセン、陳腐な表現で;)
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