結局、友人達は家庭が大事なのだから、夫なり彼氏なりの方が優先であり、女友達の私はそう重要な存在では無い、または無くなるくなるだろう、と、自らの内で彼女達との現在や将来の関係を見越していました。
また、私は男友達を作ろうとは思いませんでした。男女間の友人は無理だという事を自身の幼い頃の幾つかの経験で分かっていましたから。しかし、当てになりそうな所を当たってみたり、交際をお願いしておいたりはしました。社会的には男性の方が当てになるだろう事は分かっていました。私は大都会に母子2人で飛び出すという無謀な事は出来なかったのです。
実際に上京してみて、思いの外女性友達が多く出来た私は生活の安全について安堵しました。それで私は、自分の家庭生活をきちんとして行く事だけを考えていました。安定収入と学業と子育てです。平日の日中は仕事、夜は学業、休日は子供に時間を取ってやる、上京中そんなサイクルが自然に出来上がって行きました。慣れると大学での履修単位もトントンと増えていきました。
何回かの転職後貯蓄が出来るようになると、これでもう生活が安定し、子供との将来も大丈夫だとホッと一息吐いて再び安堵しました。そしてその安心感の後に挫折が来たのです。この為ダメージや反動が大きかったのだと思います。そのまま絶望感でパタパタと通信の大学を退学し、もう帰らないと決めていた故郷にふらふらと帰郷してしまったのです。今から思うと残念な事に思えます。残念に「とても」がつかないのは、学習時間を子供との触れ合いの時間に回す事が出来、その方が家庭的には良かったと思うからです。正直にいうと、当時の学生会や、大学などへの不満が有った事もありました。そこで出会った友人達は結局皆長続きしない友人達だったからです。
1人だけ、例外的に私の方から交際を断った方がいます。まだ通信に在学中で、退学した私の事情を打ち明けて向学の思いに悪影響を与えたくなかったからでした。そしてもう1人、私が後に迷惑を掛けてしまった別の友人もいます。この方も途中で交際が途絶えてしまいました。この2人は通信大学関係の友人でも、思えば私の所属していた学生会とは全く関係の無い人達でした。