Reflections

時のかけらたち

横山大観に出会う ・・・ Yokoyama, Taikan

2018-01-14 22:40:01 | art



ふとTVから流れてきた「心に刻む風景」で横山大観の龍の天井画が東京の神社にあることを知りました。
関東大震災で焼け落ちた神社の復興のために無報酬で描き上げたとの話が残っています。

新しいカメラのレンズフードも買ったし、最低限のセットもしたので撮ろうかと思ったら、SDカードの大きさが違う。
昨日またビックカメラに行って準備して、インターフェースケーブルもついていないので尋ねると今はPCにスロットがあるから
付属品としてキャノンはついていないとのことでした。家のディスクトップのPCを調べてくれたらスロットがあるから
とりあえず試してからにしてはというので、SDカードだけ買ってきました。40Dの時のカードはコンパクト・フラッシュというのね。
Sun Diskと書いてあったのでSDカードかと思っていた。

今日娘のミラーレスと私のフルサイズのデビューはこの下谷神社と横山大観記念館に決めて、二人で小さな旅行のように
歩き回ってきました。帰ってSDカードをスロットに差し込もうとしたら、なんとサイズが違う。またケーブルを買いに行かなければ・・
何と手足を取られたようなブログになってしまいますが、下谷神社の私が撮れなかったような写真をSより提供してもらいました。
私が撮ったのはケーブルが手に入ってから載せることに。
とにかく変えるって大変だわ。でもカメラはもっと早くこれに変えれば良かったと思えるほど。40Dより軽いのはいいのですが、材質
感とかは40Dの方がずっとよかったように思える。でもシャッターの軽さや、光の取り入れ方のすごさにやっぱりすごいわと思いました。
使いこなせるといいけれど。


下谷神社

上野駅からすぐなのに、近すぎて迷ってしまいました。











ランチはハリマ・ケバブ・ビリヤニというお店で南インドのカレーとビリヤニをシェアしました。

そのあとで不忍池を通って向こう側の横山大観の自宅を記念館にしている古い日本家屋の家に行きました。
そこまでののんびり散歩で出会った散歩につかれて休憩しているワンコとおじいさん会い、ゆりかもめが
たくさんいました。 不忍池にはたくさんの鴨が陽を浴びていました。







ここまでの写真はSのミラーレスで、横山大観記念館は写真NGなのでネットから借りました。




横山大観

 岡倉天心を師と仰ぎ、明治・大正・昭和の90年を生きた大観は「一切の藝術は無窮を趁ふの姿に他ならず-芸術は感情を主とす-
世界最高の情趣を顕現するにあり」を座右の銘としました。
 明治維新で水戸藩士の身分を失った父とともに上京、東京府中学校(現日比谷高校)を優秀な成績で卒業後、明治18年、東京大学
予備門とその付属英語専修科の両方を受験しました。それを問題視する声があがり、掛け持ち受験した全員と共に不合格となってしまい
ます。そこで私立の東京英語学校に入学します。ここで学んだ語学力は後年の画家・大観を大いに助けることとなるのです。進む道を
変更し、明治21年、東京美術学校(現東京芸術大学)を受験し、一期生となります。卒業後は東京美術学校助教授となるも、校長岡倉
天心とともに辞職し、日本美術院創立に参画します。明治36年にインドに外遊、翌年渡米し、その語学力も生かし各地で作品を展覧します
が、これが大盛況となります。米国から欧州に渡り、各地を巡って帰国します。そして明治42年より上野池之端に居を構えることとなります。
ここで精力的に作画に取り組みました。昭和5年、ローマでの日本美術展では使節として赴くなど、日本の美術界を牽引し活躍しました


この住居も空襲で焼けてしまって、晩年建て直したとのことですが、最初建築を勉強していたので、照明や天井や指示をして
作ったものだそうです。廊下のガラスの桟も高めに設計して、庭が座って見るのに邪魔にならないようにしたということです。
手水鉢も銀閣寺の「袈裟型手水鉢(けさがたちょうずばち)」を模したもので、模様は違うそうです。
とても清々しい自然のお庭で大げさなところがなくすてきでした。
ヴォランティア・ガイドさんの話を聞けたことも良かったです。
上野の喧騒を離れてこんなに静かなところで、そこに生きた大観の絵が見れるなんて幸せです。
ほとんどの絵が外に出ているので、周作が多いとのお話でした。

私はおそらく大観の絵はほんものをあまり見たことがないと思います。もう大御所過ぎてという感じでした。
日本画は奥村土牛と東山魁夷が好きですが、あまりにも有名な大観を初めて見たような気がします。
素晴らしかったです。人柄が出ている余白のある絵。
美しく描くのではなく、その奥の心を描いたとのことです。全部頭の中に入れて、写生でなく感情で一気に描いたそうです。
その時の気持ちを描くので下絵は書かないとの説明でした。

春蘭や梅の絵がすばらしかったです。墨にも色を感じます。
優しく暖かい絵です。
























客間に置かれている藤原時代の仏像。防空壕に入れておいたので助かったそうです。
大観は家は焼けてもこれが残っていればいいと喜んでいたそうです。








今年は大観生誕150周年で近代美術館でも多くの作品を集めて、展覧会が開催されるとのこと。
この年で大観に出会えてよかったと思いました。ほんものを見ないと良さは分かりませんね。
フェルメールの絵ではないですけれど大観の絵もしばらく佇んで絵と会話をしないと伝わって
来ません。この最高の環境の中で静かに絵を見ることができることはとても幸せです。
4月には庭の大島桜が咲き、展示も模様替えがあるとのことで、四季折々尋ねてみたい場所です。

横山大観邸や森鴎外の家が在った池の端。またゆっくり散策したいです。

コメント
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