Reflections

時のかけらたち

心安らぐ音楽会 ・・・ soothing concert

2019-05-22 22:02:51 | music


イタリア文化会館のイベントでは知らないけどちょっと聴きたくなるようなコンサートが度々あり、
いつも気が付くと定員いっぱいでキャンセル待ちということが度々ありました。今回は気を付けていて
オープンになったらすぐ申し込んだらOKで、その次のテノールの企画はキャンセル待ちだったのが空が出たという
ラッキーなお知らせが今日届きました。

今日は片付けて、不要物を何往復もして捨てたりして、あとはレンズの研究をして夕方やっと外に出ました。
やっぱり外に出て歩くと気持ちがいいです。空気が少し冷たくて・・
九段下で降りてお堀の向こうに夕陽に色が褪せた緑色の景色が見えて、お花見の時とは違う落ち着いた雰囲気です。
アニエッリ・ホールは満席でした。無料ですが、名前を登録してチェックして入ります。

作曲家でピアニストのレモ・アンツォヴィーノは、映画音楽、テレビ番組のサウンドトラック、CM音楽など多岐にわたって
活動し、その独創性と革新性で注目を集めています。今年2月27日には、映画「ヒトラーvs.ピカソ奪われた名画のゆくえ」
(Hitler contro Picasso e gli altri 4月19日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開)
と、ほか2作の映画音楽の作曲に対し、イタリア映画記者組合が選ぶ映画賞「ナストロ・ダルジェント賞」(銀のリボン賞)を
受賞しました。
本コンサートでは、2017年にリリースしたアルバムNocturneの収録曲を中心に演奏します。


レモ・アンツォヴィーノ ピアノソロコンサート
演奏曲
Nocturne in Tokyo
Galilei
Hallelujah
Estasi
Empty House
Storm
Miss You
Still Raining
Universi
Istanbul
In Your Name
Manhattan 5 AM
The Stars
Valse Pour Une Femme

他に Van Gogh の映画音楽など


もっとジャズっぽいのかと思っていたら、最初の音が落ちたときから、坂本龍一みたいと思いました。
音が静かに心の中に落ちて行きました。ブライアン・イーノのように静けさがあったり、音がどんどん横に広がって
いき、ピアノとは思えないようなオーケストラのようになったり、ピアノの楽器を超えたようなそんな演奏でした。
まるで最後に見たイタリア映画「はじまりの街」のように、情景が目に浮かぶような演奏でした。ひたむきに生きる人たち
を応援しているような曲でした。中にはダイナミックな曲、ジャズっぽい曲も数曲ありましたが、ゴッホの映画のために
作曲した曲が素敵でした。最初日本語で挨拶がありましたが、途中の曲の説明はすべて英語でした。イタリア語でなかったのが
助かりました。



このホールの大きさとか、安らぐ空間でした。心が癒される音楽で、今まであまり聴いていなかったタイプの曲なので
CDを買って、サインをしてもらいました。前に並んでいた人はイタリア人だったのでGrazie milleと感謝のことばを
言っていましたが私は普通に英語で話しました。彼も私の音楽を気に入りましたか?と質問してきたので、心にまっすぐ落ちて
行きましたと答えました。サインに名前を書いてくれたのですが、美しい名前ですねと言ってくれて、これがイタリア人だと
嫌味でないところが自然でいいです。飾らない人柄でいい感じでした。アルバムはノクターンで東京で録音したとのことで
東京の初演で嬉しいと演奏の時に話されていました。久しぶりに透明感のあるピュアなピアノの音色でした。














レモ・アンツォヴィーノ 作曲家、ピアノ
Remo Anzovino, compositore, pianista

1976年、ナポリ出身の両親のもとイタリア北部ポルデノーネで生まれる。24歳でボローニャ大学を最優秀の成績で卒業。
映画音楽、テレビ番組のサウンドトラック、CM音楽など、その活動は多岐にわたり、国内外で高い評価を受けるとともに
現代音楽界でもっとも革新的な作曲家、ピアニストと考えられている。ヤマハ・ミュージック・ヨーロッパ所属アーティスト。
ピアノソロとしての初めてのアルバムは、2006年にリリースしたDispariで、その後、Tabù (2008)、Igloo (2010)、
Viaggiatore immobile (2012)を発表。ライブアルバムの制作や、L’alba dei tram – dedicato a Pasolini
(2015, 路面電車の夜明け-パゾリーニに捧げる)や、ロイ・パーチとのFight for Freedom: Tribute to Muhammad
Ali (2017, 自由への闘い-モハメド・アリに捧げる)など、著名アーティストやアスリートに捧げた作品制作を積極的に
行っている。
2017年にリリースしたアルバムNocturneは、国際色豊かな作品で、人間の孤独、現代社会が抱える矛盾とともに、人生の
素晴らしさを追求している。
また、2017年9月に公開された映画Canto alla durata – omaggio a Peter Handke (時の流れの詩-
ペーター・ハントケへのオマージュ)の音楽を担当。映画「ヒトラーvs.ピカソ 奪われた名画のゆくえ」
(Hitler contro Picasso e gli altri)、Van Gogh. Tra il grano e il cielo (ゴッホ-小麦と空の間で)
でも音楽を手がけた。





イタリア文化会館ではベネチアングラスの展覧会もやっていて、外からしか見れなかったけれど素敵でした。







ここには昔、ラ・コロンバと言うリストランテがあって、イタリア語の行き帰りにいつも通っていたのですが、
イタリアのお店みたいに、外に氷の上に乗せた魚介類が並べて置いてありました。





夜の千鳥ヶ淵も光が水に反映してなかなかです。昔通った道をこうしてまた来る日が来るなんて
思ってもみなかったです。


May 22  2019  Kudan
コメント
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