Reflections

時のかけらたち

晴れ間が少ない日々 ・・・ days with few sunny days

2019-10-25 15:00:28 | pause-cafe
この秋の台風の影響はとても大きいものだった。日本の地盤ってこんなにもろいものなのかと・・今までこれほどの
雨を経験していなかったのか・・ 断片的にニュースで夏に乗ったしなの鉄道の線路が崩落して、学生が新幹線通学している
ことを知りました。あずさもまだ復旧していないのですね。それにまたこの雨。台風は直接来なくてよかったけれど
前線が影響されて大雨が降って心配です。

今日は大雨が降ることを知りつつ、先週か、今秋に軽井沢に行くかもしれなかったので買っていなかった「花緑好み」
のチケット引換券を昨日までぴあで発売しているということを知り、新宿まで歩いて取りに行ったのが昨日。
26日土曜日のもまだ券は若干残っていたようですが、用事が2件は入っていたので、金曜の夜の分にしました。こちらも残り僅少
とのことでした。
花緑好みは昨年お知らせをいただいた時は売り切れてしまっていたので、一度聞いてみたいと思っていたものです。
練り直しの会 と書いてあるところがいいねと思いました。演題は「佃祭」と「二番煎じ」です。




落語が大好きなAさんからも、いろいろお知らせをいただいているのですが、一度聞いてみたい、若い頃ちょっと気になる
存在だった小三治さん(今は何と人間国宝)の落語を国立劇場でやるので、発売日に申し込んだのですが、電話かけ続けて20分で
繋がり、1枚だけゲットしました。11月の公演で10月11日の午前中大規模台風が来るのですべての予定をキャンセルしていた
午前中にたまたま電話をかけ続けることができました。こういう時はネットもつながらないので、窓口の方の話だとまだ
電話の方がいいとのことでした。前日あぜくら会の会員のあるばとろすさんも先行予約に挑戦したのですが、アウトでした。
古典芸能の落語の超人気に驚くばかりです。最後の1枚で皆さんの分まで取れなくてごめんなさい。



雨で閉じ込められているのもあるのですが、数日間図書館で借りてきた黒澤明のデルス・ウザーラ制作ドキュメントを
読みながら、過ごしています。久々の読書です。やること山済みなのですが、おもしろくて返却機関も過ぎていることもあり
コーヒーをお供にいい時間を過ごしています。
何と表紙がマーク・ロスコでした。



世界はほしいモノにあふれてる「世界の台所探検 ウィーン・ブルガリア」

国内最大手の料理情報サービスで、「世界の台所探検家」として活躍するレシピハンター・岡根谷実里さん。
ウィーン&ブルガリアで、日本未上陸の台所レシピを発掘する。美食の都ウィーンでは、市場で遭遇した料理自慢の
台所を突撃訪問!バルサミコ酢を駆使したお宝レシピを次々発見。保存食の国ブルガリアでは、人気パン職人から
絶品ヨーグルト料理を教わる。さらに、山岳地帯の冬を支え続ける“奇跡の保存食”にも出会う。





昨日は真夜中にブログをアップしながら、ラジオ代わりに付けていたTVでおもしろい人を知りました。
「世界はおいしいものに溢れている」は好きな番組なのにほとんど逃していましたが、途中から見てちょうど
ウィーンとブルガリアでそこに元気な女の子が出ていて、その人間性にとても魅かれました。すごくチャーミングです。
岡根谷実里さんです。ウィーンで発酵食品で野菜料理を紹介してくれた男性やケーキの作り方を教えてくれた
おばあちゃんを紹介して、ブルガリアまで足を延ばしていました。ハーブやバルサミコでそのものの味を引き出す
やさしい料理でした。姪がウィーンに住んでいて、遊びに来てとお誘いがあり、娘が珍しく乗り気になっています。
美味しいお菓子と音楽と美術の街、いつか訪れたいですね。ずっと彼女はパリに住んでいたのに、遊びに行くことを
考えてはいませんでした。今となっては惜しかったような・・・




その後で何やら又吉直樹が日本の色を紹介していて、草木染をしている染色家・小室真以人もおもしろく、思わず
手を止めました。再放送のようでしたが、真夜中にいい番組をしているのですね。
世界は~の方はほとんど終わりだったので、再放送を調べて録画予約しておきました。



午前中はシルバーパスをどう使おうかと考えていました。都営線につながる駅に出るにはマンションの前から
バスで東中野に出て都営地下鉄に乗るのがいいかしら・・ 九段までもバスで行けます。
時間に余裕がある時には使ってみることに。




今まで使いにくいのと高いので敬遠してきた都営地下鉄の路線図です。



歩いて行ける駅もあるので結構使えるかもしれません。



これから夕食の海老のカレーを作って、イイノホールの「花緑好み」に出かけます。
どうも落語の日は雨が多いのよね。夕方には少し軽くなる予報ですが・・



少し前にテレビにブルーそっくりのねこが出ていました。
思わずスマホで撮りました。








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ミラノスカラ座 魅惑の神殿 ・・・ Teatro alla scala il tempio delle meraviglie( The Temple of Wonders)

2019-10-25 01:08:58 | movie
10月22日

イタリア文化会館のイベントの中でミラノスカラ座のドキュメンタリー映画「ミラノスカラ座 魅惑の神殿」を申し込んでいました。
22日はちょうど正殿の儀が行われた日で厳戒体制の一日で冷たい雨が降り、出かける気がそがれるような日でした。
きっと得るものが多いに違いないと怠け心と闘って出かけました。


18世紀に誕生して以降、音楽史に残る偉人たちを輩出し続け、オペラの最高峰とされる ミラノ・スカラ座。その全貌に迫った
ドキュメンタリー。マリア・カラス、ルキノ・ヴィスコンティをはじめとする偉大なアーティストたちに加え、リッカルド
ムーティ、プラシド・ドミンゴ、ロベルト・ボッレなどスカラ座とゆかりのある多くの著名人のインタビューやアーカイブ
映像で綴られ、スカラ座240年の歴史を多角的に紐解いていく。「グレート・ビューティー 追憶のローマ」のルカ・ビガッツィ
が撮影を担当。(イタリア語版 日本語字幕付)

監督:シルヴィア・コルベッタ、ルーカ・ルチ―ニ、ピエーロ・マランギ   2015年 95分





出演:
指揮者:ダニエル・バレンボイム、リッカルド・ムーティ、クラウディオ・アバド、リッカルド・シャイー
    ヘルベルト・フォン・カラヤン、
オペラ歌手:プラシド・ドミンゴ、ルチアーノ・パヴァロッティ、ホセ・カレーラス、ヨナス・カウフマン、
    マリア・カラス、レナータ・テバルディ、ミレッラ・フレーニ、レオ・ヌッチ、フランコ・コレッリ
    ヘルマン・プライ、フィオレンツァ・コッソット
バレエ・ダンサー:ロベルト・ボッレ、アレッサンドラ・フェリ、ルドルフ・ヌレエフ、カルラ・フラッチ
演出家:ルキノ・ヴィスコンティ、ジョルジョ・ストレーレル、フランコ・ゼッフィレッリ
他にピアニストのポリーニも出ていました。      アーカイブ映像・写真のみもあり 



レビュー (出典が見つからなくなってしまいました。)

これといった予備知識もない状態で『ミラノ・スカラ座 魅惑の神殿』を見たところで一端のオペラ通になれる訳では
もちろんないが、少なくともスカラ座が「オペラの殿堂」と賞賛される所以はきっと理解できるはずだ。実際、劇中には
クラシックやオペラのファンでなくても聞いたことのある音楽家たちの名前がずらりと並ぶ。ヴェルティ、プッチーニと
いった教科書レベルの偉人から、マリア・カラス、トスカーニ、ムーティ、パパロッティ、ドミンゴといった音楽家たちが
いかにオペラ座を愛し、そしてオペラ座も彼らを愛していたことがほとんど隙間なく敷き詰められている。

ドキュメンタリーということもあるが、本作にははっきりとしたストーリーがあるわけでもなく、具体的なエピソードに
焦点を当てて新しい真実を描こうとする類の作品でもない。関連する書籍を読み漁れば突き当たるような過去の逸話を
積み重ねることでスカラ座を巡るひとつのエピックを伝えようとしている。

かといって本作がただ歴史を回顧するだけのドキュメンタリーとしてだけ観られるとするのなら、魂が息づくとされる
スカラ座の意思とは反することになるだろう。『グレート・ビューティー 追憶のローマ』や『グランド・フィナーレ』
といったイタリアの俊才パオロ・ソレンティーノ作品でカメラを回したルカ・ビガッツィは、現在から過去へと偉業を
巻き戻す視点ではなく、過去から現在を通過していく様子を切り取ろうとしている。過去を語ることが目的ではなく、
現在から未来を語ろうとするために過去が必要とされているだけだ。

だからドキュメンタリーでありながら役者たちが登場する。例えば、1898年ミラノのホテルの一室でヴェルディの最後も
看取ったホテルマンといった無名の関係者から、コピー屋から楽譜出版者を興したジョヴァンニ・リコルティの妻や、
マリア・カラスの衣装を担当したビキなど、歴史の目撃者たちがまるで時空を超えてカメラの前に現れたように、
あの頃の出来事を昨日のことのように話している。

スカラ座はミラノの守護聖人である聖アンブロジウスの日の12月7日にシーズンが開始される。昔と変わらず現代でも
その日を待ちわびた人たちがチケットを求めて列を作る。普段は劇場に足を運ばないような市民も、シーズンの始まり
には自然と接することになり、初日が開ければ翌日のテレビや新聞には観客の素直は反応がトップニュースとして流れる。
なんと近年では刑務所でも初日の公演が生中継されるというからミラノがいかに芸術と近しい間柄かよくわかる。
日本では歌舞伎や能は熱心な愛好家によって支えられている反面、ミラノのオペラは上流階級だけではなく天井座敷に
陣取るうるさ型のファンの愛憎入り混じる熱によって、その権威が受け継がれている。

映画ではそんなミラノ座をいくつかの側面から描き出す。歴史の証言、ファンたちの想い、そして12月7日をファンと
同じように心待ちにしながらも同時に気を抜きくことが許されない舞台裏のスタッフたち。

オペラを愛するあまりに韓国から飛び込んできた若い女性スタッフは、言うなれば未来の証言者だ。

ヴェルディの死を看取った名もないホテルマンがスカラ座の歴史の目撃者であると同じように、出演者のスケジュールを
管理し忙しく働く彼女はいつかスカラ座の歴史を語ることが求められるようになるのだろう。スカラ座は偉大な音楽家を
多数輩出したが、その背後には無数の無名の証言者によって支えられている。偉人たちの視線は常に高い。ゆえに彼らは
足元を見ない。しかしそんな彼らを支えてきたのは、足元の人々だった。

時間という軸だけでなく、名声という軸においても、隅々まで血が流れてこそ、スカラ座は時代と身分を越えて
「今も生き続ける」ことが許されたのだろう。

もちろんきっといいことばかりではないはずだ。一時は賭博場としても機能していたスカラ座には純粋な芸術活動だけでなく、
様々な思惑が渦巻いていただろう。政争の具に使われたり、その内部では権力抗争もあっただろうし、名声を競っての謀略
さえも渦巻いていたはずだ。

しかしそれもスカラ座が生きている証拠だと本作は仄めかす。人間と同じようにその内部は決して美しいだけではない。
それでも一度幕が上がり、指揮者のタクトに合せて音楽が流れれば、あらゆる諍いも忘れ、スカラ座は醜さなどおくびにも
出さず、今も昔も変わらぬ荘厳さを見せつける。それこそがスカラ座が生きている証拠なのだろう。

途絶えることなく呼吸し続けるスカラ座の過去と未来とをつなぐ途中経過を、すぐそばから眺めさせてくれるような作品だった。


若い頃のパヴァロッテイのヴェルディのレクイエムが物凄く美しかった。
ドミンゴのオテロは映画で見ました。レオ・ヌッチがカレーラスもよく歌う「君なんかもう」を歌っていてカレーラスの
11月のコンサートが近づいてきて、楽しみです。
ポリーニの写真も出ていましたね。カレーラスも写真だけでした。
マリア・カラスは改めてすごいスターだったのだと思いました。とてもチャーミングな孤独な歌姫だった。
フェリもヌレエフもフラッチも若い頃、実際を見たことがあるけれど、本当にドキドキしました。


20代の終わり近くのヨーロッパ旅行で、スカラ座にも行きましたが、博物館みたいな所を見て、桟敷席から一瞬オテロの
リハーサルを見せてもらったことは素晴らしい思い出となっています。
リハーサルでもときめく素晴らしい劇場でした。




音楽史に燦然と輝く偉人たちを輩出し、今日に至るまで神聖さを保ち続けているミラノ・スカラ座。1950年代に、
ルキノ・ヴィスコンティ演出による『椿姫』で劇場に記録的収益をもたらし、スカラ座屈指のスター、マリア・カラス
が生まれ全盛期を迎える。スカラ座の魅力はオペラ発表の場に留まらず、ロベルト・ボッレ、アレッサンドラ・フェリなど
数多くの人気ダンサーを生み出すバレエ団・バレエ学校を併設するほか、管弦楽団や合唱団の公演も行われ、まさしく
≪芸術の殿堂≫としての名声を欲しいままにしている。
本作では、出演者の練習風景や、2014/2015年シーズンの開幕公演『フィデリオ』(ベートーヴェンが唯一創作した歌劇作品)
の準備に追われるスタッフの様子から、歴史的な建物の外部と内部、歌劇場の構造設備を鮮明な映像で紹介するほか、
リッカルド・ムーティ、プラシド・ドミンゴ、ロベルト・ボッレなど、スカラ座とゆかりのある著名人のインタビューや貴重な
アーカイブ映像で綴られる。観客は、今なお生々しく新たな芸術を育むオペラハウスの"現在"から"過去"を目の当たりにし、
時空を超えた歴史の旅へといざなわれていく。『グレート・ビューティー/追憶のローマ』の撮影監督ルカ・ビガッツィによる
圧巻の映像美も大きな見どころになっている。
スカラ座の音楽監督ダニエル・バレンボイムに「この劇場は生きている」と言わしめる、スカラ座の全てを描く本アート
ドキュメンタリーはオペラ初心者にとっても格好の歌劇&歌劇場のガイダンスであり、同時に誠実なる創造の記録となるだろう。
舞台芸術の神殿「ミラノ・スカラ座」へようこそ!


ミラノスカラ座も魔法がかかっていたような場所だったのですね。そして一つの劇場もスターだけでなく多くの人たちによって
支えられていることが良くわかりました。そのスターたちにとっても特別の場所だったことがわかりました。そして観客も。
華やかな夢が渦巻くようなドキュメンタリーでした。バレンボイムがイタリア語が上手なのに驚きました。




この日は即位礼正殿の儀が行われる日。台風の被害が継続している中、パレードは延期になりましたが、
他の儀式は行われました。皇居に近かったせいか、すごい警備。海外からの要人の数に驚きます。たかが日本の皇室の行事に
世界各地から要人が集まっています。これってものすごく違和感を感じます。政教分離じゃないですよね。政治に利用されて
います。願わくは天皇・皇后が平和の象徴となってくれますように。前天皇のように。
これからの皇室の在り方も変わっていってほしいとも思います。

Oct.22  2019  Kudan
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