京都に行っても札幌に行っても朝早く散歩に行く事はない。

大抵、ギリギリまで寝ている。実に怠惰だ。
コルカタではそうではない。
日本と程よい時差がある上に朝食も少し遅い。
明け方にはカラスの声がやかましくて、しばらくすると車がけたたましくクラクションを鳴らして過ぎて行く。
何よりもこのエキサイティングな街を、仮に朝の穏やかな時間であっても静かに一人部屋で過ごすのはあまりにも惜しい。
道に迷うとどうにも戻って来れなくなりそうなのなので、角を曲がる回数と角度を決めて歩いてみる。
ちょうど皆が家の前を掃いて掃除をしている。
昨晩も街を歩いたがインドは飲酒できる店が限られるためか街に酔っ払いがいない。
これはなかなかいい感じだ。
道に吐瀉物があることもない。
さっき「おや」と驚いたが吐瀉物ではなくてひっくり返した炒飯だった。
ゴミ捨て場なのか勝手にみんなが同じ場所に捨てているのかわからないけれど、ゴミの山があってここにカラスが食事に来る。
七時からは各店の前で掃除が始まる。簡単な箒を持って掃くだけ。歩道の隅にゴミの山ができるのでだけど、あれはあれで誰かが集めるのだろうか。そんな様子は見えないけど。
昨日見た周辺の集落もそうだけれど、ものすごいゴミの山が放置されている。
多分昔は土に帰るのもばかりだったのだろうけれど、今はどこにでもビニールやプラスチックが溢れる。
この国の国民の思想がどこに行くのかわからないけれど、早晩ゴミは大きな問題になるのだろう。

こっちは放り投げられたゴミだけど、多少の秩序あり。


こっちは掃き集められたゴミ。この後、どうなるのか。