染織工房きはだや 「店主の独り言」

きはだや店主が今日の出来事を語る。喚く。話す。切る。
でも日記は苦手。
皆様の気軽なコメントをお待ちしています。

See you India!

2024年02月08日 | 店主の一日
あっという間に帰国となりました。
荷物はコルカタで預けたものがそのまま成田に。
出国の手続きも無事に済みました。
インドのセキュリティチェックは厳しく、コルカタへの乗り換えはかなり手間をとられました。
今回はその轍を踏まないように荷物を作ったので何の問題もなく通過できました。
23時の飛行機まで待ち時間があります。
この空港の待ち時間が好きです。
アジア各国への飛行機はこのターミナルからでるのでしょう。
昔の様なパタパタ回る表示版が懐かしいですが、各国に行く飛行機の案内は旅情を掻き立てられます。

今回は手仕事の現場を見て回りました。ビジネスパートナーに直接会って型を新たに作ったり、配色のオーダーをしました。
こうなればあとはリモートでも可能かも知れません。
そうするとなかなか次にインドに来る機会がなくて残念です。
でも、また来てみたいですね。
飛行機の出発まであと二時間。
行き交う人を見ているだけで楽しくてなりません。




日本時間の明日の朝には成田に着きます。
インドで見てきた手仕事の美しさをお客様につたえないとなりません。本当の仕事はこれからです。
See you Great India!

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Goodbye Kolkata

2024年02月08日 | 店主の一日
すコルカタ空港までは昨日のドライバー氏が運転をして送ってくれた。
昨日の礼を言うとご機嫌だった。
車を出すと直ぐに日本の首相は何と言う名前かと聞かれた。
「岸田だ」と答えると「そうかインドはモディだ。モディはいい。ベンガルの州知事はマムター・バナルジーと言うんだ。」
モディはわかったけれど、ベンガル州知事の名前は難しい。そもそも知らないし。
それでも彼が何度も言うので僕も繰り返したら喜んでくれた。
「マムター・バナルジーもいい」
どうやら彼は与党贔屓の様だ。
それからまた彼はガイドをしてくれた。
「ほら、トラムが走っている」「あれはショッピングモールだ。」「向かうのは病院」
それからスマホをWi-Fiで車に繋いでインドの音楽を流した。これが流行っているんだよと。歌いながら。彼らはローリングストーンズやクイーンはあまり聞かないらしい。
インディアンポップス!

それから電話をかけてベンガル語でゴニョゴニョ言っているとスピーカーから女の子の声がした。
彼の娘だと言う。

昨日、ホテルで降ろしてもらってから彼に日本から持ってきたチョコレートをあげた。
彼のフィーをビジネスパートナーが支払っているのにそこだけ僕が彼に差し上げる事には迷ったのだけれど、スーツケースの奥から出てきたのをビジネスパートナーに進呈する機会を逸してしまったのだ。
それに彼には「君のお嬢さんや坊ちゃんにあげて欲しい」と言ったのだ。ビジネスパートナーが大目に見てくれるのを願う。
彼はなんと言ってお嬢さんにあげたのだろう。
お嬢さんは日本のチョコレートをとても喜んだようだ。
とても難しい発音で名前を教えてくれた。
My name is!
彼女に「たくさん勉強して、日本にもおいでなさい」と言ったら少し当惑した風だった。
昨日、ドライバー氏に「他の都市に行ったことはある?例えばデリーとか、ムンバイとか、バンガロールとか」
彼は「ない」と言った。インドは階層社会だ。それが彼らの生活なのかも知れない。
でも僕は彼女がたくさん勉強したらよいと思う。日本に来るかどうか別にして。

空港で彼に「エクセレントドライバー」と言ったらとても喜んだ。

スーツケースも預けた。そのまま成田まで行くはずだ。出国の手続きも無事に済んだ。
チェックインの時に窓側のシートをリクエストしたら運よく空いていた。
天気はいい。デリーまでインドの沃野を見ながら行けるはずだ。
心揺さぶられる街でした。
Goodbye Kolkata!







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everything!

2024年02月08日 | 店主の一日
いくつかの加工先や加工方法を見て今回のオーダーを済ませた三日目の午後は市内観光をしました。
ドライバーの付いたレンタカーで市内を回ってもらいました。
「一人で行ってもらって構わない。但し車からは降りない事。どうも君は一人で異郷の地に降りると興味のままにどこにいってしまうかわからない。今回はビジネスのために来たはずだ。私たちはビジネスパートナーの安全を守らないとならない。君がこの街に魅力を感じたのは嬉しい事だけれど、それを肌で感じたいのならば私たちの知らないところで来て欲しい。その代わり、安全は保証できない。でも、仮にそんな時であってもビジネスパートナーがトラブルに巻き込まれるのは本意ではないけれど。」
バレバレだ。

彼らには言葉が全くできない僕にこの三日間を費やしてもらった。これ以上の手間をかけさせる事などできるはずはない。
二日間、方々の工房に行くために様々な街を通ってきた。とてもエキサイティングな街だった。
ラフカディオ・ハーンが先生から言われた様に、第一印象は全てに勝るのかも知れないけれどそれを封印する必要などない。 
コースは既にビジネスパートナーが決めてくれていた。のだと思う。実はそれすらもわからない。ただドライバー氏がコースを選んだとは思えない。
運転手氏はありがたい事に少し英語ができた。
「これからあの橋を渡るんだ。」
「これはキリスト教教会」「クリケット場」「ヒンドゥー寺院」
様々、ガイドをしてくれた。残念ながらいくつかはわからなかったけれど、Google mapを見ながら回った。
でも途中からそれを止めた。目の前にある構造物の名称を知る事よりも目に映る事、そのものの方が大切だ。或いはドライバー氏が説明しようとしてくれている気持ちを受け止める事の方が大切だ。
車が渋滞するバザールを通る。世界一の人口になったこの国の人混み、圧倒的な物量の商品。
ドライバー氏は言う「果物、バッグ、ウェア、花、ここでは何でも売っている!なんでもあるんだ!everything!」彼は力を込めて何度も「everything!」と強く言った。

深夜特急の中で沢木耕太郎は「カルカッタには全てがあった」と書きます。
フィクションかどうかは別にして僕はそんなにタフな旅行をしたわけではないし、今はネットには凡ゆる情報があります。
ドライバー氏が力を込めて言ったのは「バザールでは何でも売っているいるんだ!」と言うだけの事でしたが、それでも僕には十分でした。
今回、こんな体験ができたのはとても幸せな事でした。
全ての人に感謝をしないとなりません。






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