２０１９年１１月０５日
北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二
[英国ＥＵ離脱 スコットランド漁業界 移行期間の延長を危惧]
英国のEU離脱は、予定とされた２０１９年１０月末には実現せず、２０２０年１月末までに延期となった。
スコットランド漁業者連合会代表“Elspeth Macdonald”は、これにともなって、現状、移行完了期間となっている２０２０年末の期限が延長されることを危惧している。
理由は、国際年次漁業交渉の確定したスケジュールとの兼ね合いとしている。
“Elspeth Macdonald”はEU共通漁業政策を離れ、英国海域で、いつ、何を、どこで、漁獲するかを自ら決定することは、水産業にとって大きな機会だと語り、地元加工業者にとっても付加価値をつけるための原材料の数量が２倍に増加して、幅広いサプライチェーンをもつことになると説明、スコットランドに真の経済的利益をもたらす可能性があると加えた。
“Elspeth Macdonald”は、現状、自国海域で生産されるべき水棲生物資源の６０％をEU漁船が漁獲しているとして、共通漁業政策に基づく漁獲割当配分の不合理な不均衡を指摘、これを終了させ、英国沿岸海域の主権回復を一貫して要求している。
