2019年11月29日
リポート:北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二
[2019年北海道隣接サハリン州 択捉島 初めてシロザケがカラフトマスを上回る 人工増殖効果指摘]
北海道に隣接するサハリン州は、2019年11月27日、同州議会で聴聞会を行い、主要産業の一つとなる太平洋サケマス操業の今年2019年の予備的レヴューを行った。
サハリン州は当該操業がほぼ完了した同年11月11日時点において、シロザケ4万5,000トン以上、カラフトマス2万8,000トン、ベニザケ1,300トン、ギンザケ450トン等、計約7万5,000トンの太平洋サケマスを生産した。
当該操業には160企業が参加し750の網を設置した。
際立ったのは択捉島の生産で、サハリン州の生産の約半分を占め、更に、歴史上初めて、カラフトマスをシロザケが上回ったことが報告された。
この択捉島の生産の大部分を占めたのが、大手”Гидрострой”(ギドロストロイ)グループにおいて大きくサケマス人工孵化放流事業を展開するレイドボ(別飛:べっとぶ)の“Курильский рыбак”(クリリスキー・ルイバク)社であり、同聴聞会で、シロザケの生産がカラフトマスを上回り、同社が今漁期を成功させたことが特に指摘された。
ここ数年、北海道に隣接するサハリン州も太平洋サケマスの生産が極端に減少傾向にあり、これを食い止め、増加させるため、漁獲規制、産卵場の保護、そして人工増殖と自然産卵のバランス等を維持しつつ、さらに人工増殖事業分野へ投資を集中させることへの支援強化の継続が同聴聞会で確認された。
(関連情報)
2016年10月15日 北海道新聞(関連部分抜粋)
<日ソ共同宣言60年 北方領土は今>4 経済協力 水産業界、日本に熱視線
「われわれは実績と先進技術を持つパートナーを受け入れる。日本からの投資に賛成だ」。北方領土の最大企業「ギドロストロイ」が経営する択捉島別飛(べっとぶ)(レイドボ)の水産加工場で、ユーリ・スベトリコフ社長(62)も日本に熱い視線を送った。
創立25周年を迎えた同社は、本拠地の択捉島のほか色丹島やサハリン州に36隻の船団と4カ所の加工場、8カ所のサケ・マスふ化場を持つ。サケの切り身や冷凍イクラをロシア国内外に出荷するが、日本と協力して塩漬けや薫製などを作ることにも関心を寄せる。
近年は養殖事業に力を入れ、昨年は3億匹の稚魚を放流した..........