2020年03月02日
北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二
[英国EU離脱 フランスEU担当大臣 漁業合意がなければ貿易協定は成立しない]
フランスのEU担当大臣Amelie de Montchalin(アメリー・ド・モンシャラン)は、英国がEU離脱移行期間後、漁業海域へのアクセスへの譲歩に同意しない場合、貿易協定は成立しないと警告した。
Amelie de Montchalinは、漁業分野を、自由貿易協定、競争条件、取引全体のガバナンスと関連付け、この4点のすべてに合意できない場合、これらのいずれにも合意できないと言及している。
フランス大統領Emmanuel Macronも、先に、フランス漁業者が移行期間後、英国海域への従前どおりのアクセスを失う時、フランスは補償を求めることになると警告している。
しかし、英国政府系シンクタンクの研究員Georgina Wrightは、フランスが漁業に関する合意に達しなかった場合に大きな打撃を受けるEU諸国の一つであり、この交渉の主導権を握っていると指摘する一方で、他国はフランスの背後に隠れ、都合よく並んでいると言及し、EUが漁業に対する英国の要求に同意しなければならないことを徐々に認め始めているとリポートしている。
英国首相Boris Johnsonは、いかようにも2020年12月31日に独立した沿岸国になることは現実であり、EUの警告は実際には関係のない問題だと指摘している。
英国とEUの正式交渉は、今日2020年3月2日から開始される。