2021年12月30日
北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二
[ロシアFSB沿海地方国境警備局が2トン以上の違法乾燥ナマコを摘発]
ロシアFSB沿海地方国境警備局は、2021年12月、地元税関当局と共同し、*ウスリスクにおいて2トン以上の違法乾燥ナマコを摘発した。
押収量は2トンを超え、近年で最大規模で、市場価格では150万ドルに達すると見積もられている。
証明書類のない違法ナマコは、ロシア人が所有する私邸敷地内にある無人の小屋で発見された。
乾燥済ナマコはビニール袋に詰められ、壁パネルの後ろに隠し保管されていた。
ヴェテランの当局職員でさえ、個人住宅所有者によるその保管量と隠ぺいのための工作に驚き、ナマコが入った多数のビニール袋を壁のスペースから引き出す作業に多くの時間を要したとされている。
2021年、当局による違法乾燥ナマコの摘発は4トン以上となり、水棲生物資源の損害額は4億ルーブルに達したと見積もられている。
*ウスリスクは、ロシア沿海地方南部にある都市。人口約17万人。 ウラヂオストクの100kmほど北に位置し、シベリア鉄道と中国からの鉄道と北朝鮮からの鉄道が合流・分岐する交通の要衝となっている。