2022年03月15日
リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
“世界のスケトウダラ漁業においてウクライナ情勢で利するのは米国”
[韓国 ロシア政府との合意に基づくスケトウダラ操業は有償料を支払えず操業実現は不確かに]
韓国のトロール漁船による政府間協定に基づくスケトウダラ操業は、毎年、漁獲割当が2万トン-3万トン確保されてきたが、今年2022年は、ウクライナの状況に関する制裁措置で、ロシア政府に有償料を支払う送金ルートがなく、実現が不確かな現状となっている。
当該操業は毎年5月中旬からベーリング海で展開されてきた。
また、あるスケトウダラ輸入商社は、ロシア輸出者にルーブルで決済してきたが、為替相場の変動が大きく、現在、輸入を停止しているとしている。
このまま、不安定な状況が続くならば、この商社は調達先を米国に切り替えるとしている。
韓国はこれまで、毎年、平均、約20万トンの冷凍スケトウダラのラウンド(W/R)製品をロシアから輸入していた。