ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

クリール諸島での養殖漁業への投資プレゼンテーションが開催される

2022-04-08 12:41:15 | 日記

2022年04月08日

北海道機船漁業協同組連合会 原口聖二

[クリール諸島での養殖漁業への投資プレゼンテーションが開催される]

ロシア極東発展省、極東・北極圏開発公社、そしてサハリン州政府の主催で投資セッション“クリール諸島の投資ポテンシャル”が開催され、栽培養殖漁業への投資誘致のプレゼンテーションが行われた。

このセッションには、韓国、中国ばかりでなく、イタリア、バハレーンなどの経済機構の代表者が参加したとされている。

サハリン州政府によると、クリール諸島沿岸海面を有効活用することで、年間5万トン、1億ドル相当以上の養殖漁業生産が可能になると見積もられている。

栽培養殖漁業の対象は、ウニ、ナマコ、ホタテ、コンブが有望と指摘されている。

同州政府は、生産量は5年間で、ウニが6,000トンから3万6,000トン、ホタテが2,500トンから1万3,000トン、ナマコが80トンから400トンとなり、輸出額は最大で5倍の1億4,500万ドルまで拡大することが可能だと発表した。

投資家は、電子オークションとデジタル・サービスを利用して海面養殖区画の権利を得ることが可能で、最近導入されたクリール諸島の優遇措置に加え、栽培養殖漁業に対し、優遇ローン、設備投資補償、農業保険のメカニズム等の支援の用意が検討されている。

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EU ロシア産水産物禁輸 現在のところ主要白身魚はリストから外れている 英国も追加関税延期

2022-04-08 10:00:36 | 日記

2022年04月07日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[EU ロシア産水産物禁輸 現在のところ主要白身魚はリストから外れている 英国も追加関税延期]

ヨーロッパの多くの情報筋によると、欧州委員会が発表したロシアへの制裁措置としての水産物輸入禁止について、魚卵と甲殻類に影響がでるが、白身魚はリストから外れているとしている。

ロシア業界紙(WEB)が伝えた。

英国についても、白身魚を対象とする追加関税35%については、まだ、発効されていないとしている。

欧州水産加工業協会(AIPCE)会長パストゥールは、現時点で、主要な白身魚については輸入禁止の対象にはなっていないと語り、一方で魚卵と一部の甲殻類はリストされていると加えた。

また、ドイツ水産物卸売業連合会(BV Fisch)専務ケラーも、持っている情報の限り、制裁措置は影響を受けない範囲との見解を示した上で、魚卵等に加え甲殻類がリストされているようだが、現時点では加盟国がまだ交渉中にあり、加盟国による最終決定ではないと言及した。

欧州委員会自体は、制裁措置のパッケージが加盟国で採択され、公式発表されるまで、禁止措置の対象となる水産物の詳細リストについては説明できないとしている。

一方、英国が、発表されたロシアからの白身魚の輸入規制を当面行わないことを決めたようだとの情報もあり、それは、同国の漁業分野への大きな影響を懸念したためだとしている。

ただし、技術的な問題を整理している間に規制が延期されたことが明らかになったものの、英国政府が35%の追加関税を課す予定のリストにロシアの白身魚が含まれているのは事実で、計画が覆されたという見解は間違っているとの指摘もある。

英国は2020年、白身魚製品を43万2,000トン輸入しており、この内、4万8,000トン(11%以上)がロシアで、加えて中国からの14万3,000トン(33%)は、ロシア産原料の再加工製品と見られている。

制裁が発効した時、英国の食品製造業界の原材料仕入れ価格は20%-30%上昇し、最終製品価格に、ほぼ、そのまま転嫁され、消費者価格は等しく上昇すると予想されている。

英国の伝統的料理フィッシュ&チップスの業界は、史上最大の危機に直面しているとし、価格の上昇が消費離れを起こして、小売店、外食等での利用機会が減ることにより、水産業界、食品業界を含め、関連業界全体が沈下することになると危惧している。

なお、英国当局は、ロシアからの白身魚の輸入に35%の追加関税を導入することを発表したが、業界への影響についてさらなる作業を行うことを表明し、業界の代表者と話し合いを継続する予定だと加えている。

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