2025年01月13日
リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[ウズベキスタン・コネクション 政府間協定ロシアEEZ“特別合弁操業”ベラルーシ同様ウズベックにも]
ウズベキスタン農業省は、ウズベキスタンとロシアの企業によるロシアEEZ内でのスケトウダラとニシンを対象とした特別な共同漁業に合意したと発表した。
第1回両国漁業員会が開催され、ロシア側政府代表をロシア漁業庁副長官ヤコブレフが務めた。
当該特別操業は今年2025年から開始され漁獲割当は次のとおりとなっている。
極東海域:スケトウダラ2万トン ニシン5,000トン
この委員会は2021年締結された両国政府間漁業協定に基づき設置されており、昨年2024年春、ロシアEEZ内における特別な合弁操業を検討することが加えられていた。
同様スキームによる特別な合弁操業を盛り込んだ合意はベラルーシとの間でも交わされている。
ロシア漁業庁は、2002年3月13日付ロシア・ベラルーシ政府間協定の枠組みで開催された、第22回両国漁業員会を先に完了しており、昨年末の2024年12月26日付政府命令第4034により交換覚書の承認を受けた。
当該双方合意には、ロシアとベラルーシの企業によるロシアEEZ内での特別な共同漁業が盛り込まれている。
この特別操業の漁獲割当は次のとおりとなっている。
オホーツク海 スケトウダラ2万トン以上(報告担当者 原口聖二:ロシアは漁業政策として基本的にオホーツク海での外国漁船によるスケトウダラ操業を認めていない)
ベーリング海 スケトウダラ3万トン以上 ニシン1,000トン以上
バレンツ海 タラ・ピクシャ(コダラ)9,000トン
バルチック海 タラ100トン以上 ニシン100トン以上 スプラット800トン以上
漁獲物とそれを原料とする製品はロシア沿岸への運搬と陸揚げ義務付けされることになる。
また、契約期間は現在の5年ではなく10年の期間で自動更新されることになる。
ロシアEEZでのベラルーシ人の漁業生産へのアクセス拡大を想定した条項が盛り込まれ始めたのは2020年代になってからで、今年2024年に入り、この特別な漁獲割当にアクセスし操業を行っているのが、ウラヂオストク登記のベラルーシとロシアの合弁企業“ソユーズヌイ・ルイブヌイ・プロムスラ”(Союзные Рыбные Промыслы)社であることが分かった経緯がある。
同社は2022年半ばに同地で登記され、現在、2隻のトロール漁船、“ポルフィリイ・チャンチバドゼ”と(Порфирий Чанчибадзе)と“ムイス・ルビコン”(Мыс Рубикон)が所属して操業を行っている。
合弁会社の生産資産は7億ルーブルで、約170名の乗組員が雇用されており、製品を、アジア諸国をはじめ世界各国に販売可能な認証を取得している。
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