内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

メンデルスゾーン弦楽四重奏曲第一番・第二番 ― 清澄な旋律が流麗に奏でられる「育ちの良い」音楽

2020-05-06 12:27:51 | 私の好きな曲

 五月三日日曜日まで締切りが迫っている仕事の処理にずっと追われていました。それらが一応片付いたので、私自身ちょっと息抜きがしたくて、月曜から「私の好きな曲」についてお話ししています。ちょっと「しりとり」みたいなのですが、今日は昨日の記事で話題にしたミネッティ弦楽四重奏団の別の演奏を取り上げます。
 この四重奏団のメンバー全員が大変な実力の持ち主であることは、私などがおこがましく喋々するまでもないことです。HMVのこちらの紹介記事を御覧ください。別のサイトの情報ですが、第二ヴァイオリンのアンナ・クノップさんのお母様は日本人だそうです。
 なぜこの人たちの演奏が私はこんなにも好きなのだろうかと自問してみました。素人の私に何か気の利いたことが言えるわけでもないのですが、この人たちの演奏を聴いていると、まず何よりも「育ちの良さ」を感じるのです。奇を衒うところがいっさいなく、実に豊かな音楽性が自ずと流露する演奏とでも言えばいいでしょうか。だからハイドンとの相性がとてもいいのでしょう。
 育ちの良さと言えば、作曲家の中ではメンデルスゾーンの名がすぐに浮かんできます。その弦楽四重奏曲第一番・第二番をミネッティ弦楽四重奏団は2012年にリリースしています。こちらも相性がピッタリというのでしょうか、その清新流麗な輝くばかりの演奏を聴いていると幸福な気持ちになります。